【ガンプラ】改造未経験者が初めてミキシングビルドに挑戦した体験談
1.はじめに
どうも、素組みで済ませればいいものを毎回トップコートやら部分塗装やら手をかけるせいで積みプラが一生減らない、るるシアです。
今回は、タイトルのとおり、ガンプラを組んだことは数あれど、手間と技術が必要な改造は一切行ったことがないガチの初心者が、どうにかこうにかミキシングビルドを行ってみた経験談を語っていきたい。
自分と同じように「オリジナルガンプラを作ってみたいけど改造なんてできない…」と二の足を踏んでいる人の参考になれば嬉しい。
2.きっかけ
トップコートや部分塗装をするだけでも面倒な筆者が重い腰を上げてミキシングビルドに挑戦しようと思ったのは他でもない。
2023年10月に開催された「GUNDAM NEXT FUTURE」。
その会場にて事前抽選で当選された人だけが体験できた「ガンプラバトルVR」、そして「ガンダムビルドシリーズ10周年」に触発されたからだ。
過去にオリジナルガンプラをスキャンして動画にする、という企画はあったが、実際に動かすことができるとはいうのは、まさに全ガンプラ好きの夢ではないだろうか。
そんな正に「ガンダムビルドシリーズ」の世界が目の前まで迫ってきた時代の流れに自分も乗りたい!、自分だけのガンプラで戦ってみたい!!という思いが爆発したため、改造未経験ながらにミキシングビルドに挑戦してみようと思った次第だ。
3.ベース機体・コンセプトを考える
まずはベースとなる機体、ミキシングしていくにあたりコンセプトを考えていった。
とにかく今回は、「ガンプラバトルVR用のオリジナル機体を作りたい」が出発点なので、作例でよく見かけるような「俺の考えた最強のガンプラ」や「あの作品に出てくる機体のIF装備」ではなく、「ビルドシリーズのような世界で自分が使うなら」をコンセプトにすることとした。
ベース機体の選定は割とすぐに決まった。
ビルドシリーズ最初の作品である「ガンダムビルドファイターズ」の主人公イオリ・セイ君が作った「ビルドストライクガンダム」。
「ガンダムビルドダイバーズ」の主人公リク君が作った「ガンダムダブルオーダイバー」。
この2機のコンセプト、ネーミングセンスを参考に、「ガンプラバトルVR」に向けた機体ということから「VR → V・R → V(ヴィクトリー)」。
「HGUC ヴィクトリーガンダム」をベースに決めた。
4.どうやってオリジナル感を出すか
どうすればベース機体(ヴィクトリーガンダム)の雰囲気を無くさずオリジナル感を出せるか、とにかく悩んだ。
正直、今まで「発売されたキットを綺麗に作る」ことしかしてこなかった為、所謂改造をしたことがない。
もちろんゼロから武器やパーツを作るようなスクラッチの技術なんて無いどころの話ではない。
ましてや色んなポーズを取らせたい、もといブンドドして遊びたいから塗装も最低限にしたい、といった始末。
故に今回の初ミキシングは、如何に「コンセプトを崩さず」に、大胆な「改造をせず」、「部分塗装」と「ミキシング」で「オリジナル感」を出すようにするか、が肝となった。
その上で盛り込みたい要素は以下のとおりとなる。
「VR」の「R」部分はバックパックをつけることで補うようにしたい(例:ビルドストライク+ビルドブースター=ビルドストライクガンダムフルパッケージ)
Vガン十八番の腕部分からビームシールドを発生させつつ射撃できるようにしたい
近接武器(ビームサーベル)はバックパックではなく本体のどこかにマウントしたい
拡張性が効くように腕、足に3mmジョイントが欲しい
なるべく同じ機体のパーツ同士が隣接しないようにしたい
5.各パーツの選定と盛り込みたい要素の解決
盛り込みたい要素が決まったところで、実際に必要なパーツを考えていく。
5-1.「VR」の「R」部分はバックパックで表現
前述したように、ビルドストライクがビルドブースターを装備することで「ビルドストライクガンダムフルパッケージ」となるように、「V(ヴィクトリーガンダム)+R(??)」を目指したい。
せっかくだから割と在庫過多で店頭に溢れている「V2アサルトバスター」の装備を取り込みたいが、できればバックパック部には3mmジョイントがついていて、かつデザインもシンプルなものが理想的だが、そんな夢のようなバックパックあるわけ……
あった。(採用)
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5-2.腕部分からビームシールドを発生させつつ射撃したい
Vガンの肘?部分から出ているビームシールド、アレを展開させながら本家さながら射撃をさせたいが、ボディがVガンなので隣接する腕までVガンのモノは採用したくない。
似たようなもので思いついたのが「SEED DESTINY」終盤で採用されていた「ソリドゥスフルゴールビームシールド発生機」。
ストライクフリーダムは関節が金、インフィニットジャスティスはシールドに装置がある、という問題点からデスティニーを採用することとなったが、腕自体に3mmジョイントの穴は空いていないため、「手のみ」採用することで本要素は解決した。
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5-3.近接武器は本体のどこかにマウントしたい
すごい迷った。
νガンダムの腕にサーベルラックがあるので採用しようと思ったが、「素体の色が絶妙に白ではない」のだ。
加えて発売時期がかなり違うため、腕と身体の接続部分がお互いに凹なため、改造しないと接続すらできない。
フリーダムの腰にあるようなサーベルラックが無難だが別にレール砲まで欲しいわけではない…と探していると全てが完璧な救世主を見つけた。
「HGCE ウィンダム」だ。
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5-4.拡張性が効くように腕、足に3mmジョイントが欲しい
この辺りからある程度方向性は見えてきていた。
「手=デスティニー」、「腰=ウィンダム」…いっそ「HGCE」シリーズで固めた方が接続部分も同規格なうえ、デザインもまとまる。
結果、「腕=HGCE エールストライクガンダム」、「足=同じくウィンダム」となった。
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5-5.なるべく同じ機体のパーツ同士が隣接しないようにしたい
これまでの各パーツを組み合わせると以下のようなパーツ配置となった。
ちょこちょこ隣接してしまっている部分はあるが、許容できる範囲内に収まったという感じだ。
後は実際の組み立てに向けて、各ガンプラを揃えるだけとなった。
…が、この時筆者は、「ある問題」にはまったく気づいていなかった。
6.問題点(15m級と18m級の違い)
いざ全てのガンプラを揃え、組み始めようと思った矢先、ある疑問点が浮かんだ。
「全長15m級のVガンと18m級のCEシリーズ、組み合わせたらバランスおかしくならないか…?」
よくよく考えればそうである。
実際のサイズを1/144にしてるので、胴体のVガンだけが小ぶりで、他パーツがデカい、とアンバランスになってしまうのだ。
加えてVガンの背中には近年流行りとなっている2穴ジョイントがついておらず、未改造ではハイモックのバックパックを接続することができない、という問題点も浮上してきてしまった。
終わった…
結局改造も無しに自分の理想どおりに作るなんて無理だったのかもしれない……
その声は……
シン・アスカ(HGCE フォースインパルスガンダム)!!!
風向きがいっきに変わった。
胴体にフォースインパルスを使用することで、
・15m級と18m級によるバランス問題
・バックパックの接続部問題(2穴ジョイント)
以上の2点をクリアすることができた。
また、HGCEシリーズということもあり各接続部などの規格面、デザインの統一性もクリア、加えてこのキットではインパルスの分離機構が再現されており、「HGUC ヴィクトリーガンダム」では再現されていなかった合体分離機構を遠回しに実現することが可能となったのだ。
やっぱお前主人公だよ……。
7.まとめ(完成系)
そうして出来上がったのがこちらだ。
初めてのミキシングビルド・自分だけのガンプラ。
「ビルドV(ヴィクトリー)ガンダム」
コアファイターの改修支援機「コア・R(ライザー)」
2穴ジョイントなので、味方のバックパックとして装着することもできる。
「コア・ライザー」とドッキングした強化形態
「ビルドV(ヴィクトリー)ガンダム・R(リライズ)」
【おまけ】
余った「ミノフスキードライブユニット」を背中につけた状態を通常形態にしようと思ったら想像以上に「V2ガンダム」になっちゃったボツ案
「ビルドファイターズ」から機体名に「ビルド」。
「ビルドファイターズトライ」から「チーム戦を想定したサポートメカ」。
「ビルドダイバーズ」から「ダブルオーダイバーエースの着想」。
「ビルドダイバーズリライズ」から機体名に「R(ライザー) ⇒ R(リライズ)」。
無理矢理感はあるが、ビルドシリーズ全ての要素を盛り込むことが出来た。
もう文句は無い…。
8.おわりに
以上が、初ミキシングビルドに挑戦して、見事つまづきながらも完成に漕ぎつけることができた作品だ。
プラモデル自体、趣味レベルで細々と作っているレベルなので、お粗末な作品でお目汚しになったら申し訳ない。
今回初めてミキシングに挑戦した感想だが、「めちゃくちゃ楽しかった」の一言に尽きる。
自分の妄想をどうやったら形にできるのか、なんだかSkebでどんなイラストをリクエストしようかと考えているような、あの時間に通ずる楽しさがあった。
挑戦してみて思ったのが、ミキシングにしろ改造するにしろ、オリジナルのガンダムを作ろうと思った時に必要なのは、プラモデルの技術よりも「情熱」や「ガンダムシリーズへの愛」なのだと分からされた。
特に(5-2)で記述したような「腕部分からビームシールドを発生させつつ射撃したい」なんかは顕著で、「Vやクロスボーンはそういう装置あるけど他作品では?」となった時に「ソリドゥスフルゴールビームシールド発生機(名称長い)」なんてそもそも思いつけない。
もちろん、「ガンプラは自由」なので、必ずしも原作に近づける必要は無い。むしろ原作を知らないからこそ思いつくカスタマイズもあるだろう。
もしも今、「自分だけのガンプラを作ってみたいけどハードルが高い…」と諦めてしまっている方がいたら、「想像すること」だけはやめないでほしい。
筆者も今回作るにあたって、何度も「やっぱり作れないかもしれない…」と諦めかけることがあったが、試行錯誤を続けることでジョイントの噛み合いや自分の理想の実現をするに至った。
改造・スクラッチするだけがオリジナルではない。
ミキシング、組換えだって立派なオリジナルだ。
まずは自由な発想で「自分だけのガンプラ」を想像してみてはどうだろうか。
「ガンプラはどんな自由な発想で作ってもいいんだ。」