ようやく足を運ぶことができた熱海・伊豆山。伊豆山神社参道を歩く
2021年7月3日、静岡県熱海市伊豆山地区を襲った大規模な土砂災害。あれから1年。2022年6月19日早朝。伊豆山を訪れ、伊豆山神社参道を歩きました。
伊豆山神社は伊豆山浜から一本の道でつながっていますが、その参道のほとんどが階段で、その段数は本殿前まで837段。本日は「宮下・市道」という場所から664段を登ってまいりました。
私と伊豆山との関わり(都内と伊豆山を週末に行き来する生活)
今日伊豆山を訪れた私はただの旅行者ですが、少し縁のある土地で、かつては月に何度も訪れていた場所です。少しぼかして書きますが、以前は親族が住んでいて、その物件探しから関わり、一時期は第二の故郷のような場所でした。
なぜ過去形かというと、何年も前に親族はこの地を去っており、土砂災害のときには既に住居を構えていませんでした。ただ役場から安否確認の連絡はあったそうです。
私たちにとって、お正月に伊豆山神社にお参りするのが一年の始まりでした。
2022年6月逢初橋の様子
さて、2022年6月19日(日)午前5時。昨日の雨から一転、驚くほどの晴天。ホテルから逢初橋(あいぞめばし)を目指します。
赤い欄杆が美しい逢初橋は、古代・豆山沖で難破し初島に漂着した初木姫が伊豆山に渡り、伊豆山彦命と初めて出会った場所と伝えられることから、そう呼ばれるようになったのだそう。源頼朝と北条政子が出逢った場所との言い伝えもある逢初橋の現在は…
橋の両脇に工事現場の看板(壁)が設置され、赤い欄杆は見えなくなっていました。ここは災害当時に規制線が敷かれ、報道がずっと映していた場所です。
橋の脇には慰霊碑が。
逢初橋の横には、川からそびえ立つような建物が立っていましたが、地上部分が取り壊されていました。
逢初橋の赤い欄杆は撤去されてしまったわけではありませんが、裏側からしかその姿を見ることはできません。
逢初橋の脇の道は、コンクリートブロックが積まれて閉鎖されていました。
かつてここは、川(水路)沿いに山間に登っていく道があり、小脇に車を駐車できたりUターンできたりする場所でしたが、巨大なブロックの壁で塞がれて車も人も通行できなくなっていました。
伊豆山神社参道入口付近
逢初橋を渡り、数十メートル歩くと伊豆山神社参道の入り口があります。
ここは伊豆山浜から173段階段を登った場所です。道路を挟んで海側にも階段が続いています。
左手に見えるのは、走り湯浜浴場。観光地というよりは地元の人が利用する浴場です。とびきりお湯が熱く、初めて入った時にはあまりの熱さに驚きましたが、次第に快感に。回数券を買って繰り返し利用していました。
右手の建物は仕出し屋さんで、いつも大量のお弁当を作っている様子が階段から見ることができました。浜浴場も仕出し屋さんも健在でした。
このまま下に進むと、道がくねくねしていますが、走り湯神社をへて伊豆山浜に繋がります。
参道の脇道を少し進んだところに、かつて親類が住んでいた家があり、被害を受けたかどうか心配でしたが、幸い土石流は来なかったようです。
しかし、少し進むと道は通行止めになっていました。
被害をまぬがれた伊豆山神社参道
何年ぶりでしょうか。伊豆山神社参道を本殿まで登ることにしました。参道に被害はありませんでした。
もうすぐ夏なので木々が生い茂っていましたが、かつての参道そのままです。
階段を登ること約15分。伊豆山神社が見えてきました。
数年ぶりに伊豆山神社にお参りできました
今回は参道の階段をひたすら登ってきましたが、普通はバスか車で伊豆山神社に直行します。
市道を超え、階段を10段ほど登ると。宿の平です。鳥居が見えてきました。鳥居をくぐり、あと180段階段を登ると本殿です。
本殿に続く階段の途中にもうひとつ立派な鳥居があります。これをくぐるともう少しです。
さて、ついに本殿前まで登ってきました。
毎年来ていた見晴らしのいい場所です。
猫がくつろいでいました。
初めて見るハード型の映えスポット「こころむすび」がありました。カメラ台が設置されています。
茅の輪が設置されています。手順通りにくぐります。
無事お参りすることができました。
帰り際、ロケバスが来てテレビクルーと思われる取材班が到着して、カメラを回していました。
地元の人に話を聞く(執筆中)
犬の散歩をしていた地元の方にお話を伺うことができました。
土砂崩れ当日、土砂崩れに気づかなかったというご主人。しかし、道路は封鎖され水道も止まったそうです。給水車が来てくれたものの、手渡された水タンクはおもさ6キロ。坂だらけの地形のこの地において、自宅まで持って変えるのは一苦労だったそうです。
映像で繰り返し流れた茶色(小豆色の建物です)
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