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魅惑の“コロコロサウンド”Wurlitzer(ウーリッツァー)の魅力 / アンプ vs DI

20代の頃に惚れ込んで購入したものの、ここ数年は倉庫に入ったままだったウーリッツァー(Wurlitzer)をオーバーホールしました。調律が整い、アクションの調子もすこぶるよくなって、いつまででも弾いていられる気持ちよさ。

シンセでエレピの音色はいくらでも出せるのですが、本物ビンテージ・エレクトリック・ピアノの音はなかなか他に代えがたい魅力があります。ちょっと録音してみました。

演奏はお粗末様ですが、DIを通して録音した音とギターアンプで鳴らしてマイクで録音した音を聴き比べられるようにしています。

魅惑の“コロコロサウンド”を聴こう♪

思えば、約2週間前にウーリッツァーを引っ張り出してきてからの急展開。

そのときには、調律が結構狂ってしまっていて、頑張って自分で調律しようか、プロに頼もうか悩んだのですが、専門の方にお願いして大正解でした。

三大エレピの一つ、もっさりしたかわいい音

ウーリッツァー(Wurlitzer)というのは、フェンダー・ローズ(Fender Rhodes)、ヤマハCPシリーズと並んで三大エレクトリック・ピアノの一つと言われます。

ヤマハのCPがほぼピアノの代用品なのに対して、ローズとウーリッツァーは、それぞれ代わりのきかない独立した楽器として世代を超えて愛用されています。ローズが王様だとしたら、ウーリッツァーはクイーンという感じ。コロコロとした可愛らしい音色がたまりません。

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ローズは高域のきらびやかな音が特徴で、ウーリッツァーは中域のもっさりした音というかこもったようなサウンドが特徴です。ピアノと同じボイシングで弾くと音がすぐに飽和してしまうので、音を間引いて押さえるくらいがちょうどいい響きになります。フォークギターに対してのクラシックギター的とでも言いますか。

ウーリッツァーの音の鳴る構造

ウーリッツァーの中には、弦ではなくリードと呼ばれる鉄の棒が入っていて、それを生ピアノのようなフェルトのハンマーで叩いて、ピックアップで音を拾って音が出る構造になっています。

つまりエレキギターと一緒で、電源を入れなくても音は鳴るのですが、それを電気的に増幅して初めて本当の楽器の音になります。

本体にスピーカーがついていて、そこから音が鳴るので普段弾く分にはそれで事足りるですが、演奏をレコーディングしたり、ステージで使用する場合は出力端子から音を出して、DIで音を拾うか、ギターアンプで鳴らして、それをマイクで収音するか、どちらかの方法を必要があります。

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DIで音を拾うと、音の輪郭がくっきりしてクリアな音を収録することができます。

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ギターアンプで音を鳴らすと、自由に音作りが出来て、太い音にもできるし歪っぽい音にすることも出来ます。ただし、ペダルを踏む音や鍵盤に指や爪が当たる音もマイクは拾ってしまうので、ステージでは気にならないと思いますが、録音の場合は注意を払う必要があります。

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VIBRATO(ビブラート)というつまみがあり、音にゆらぎを加えることができます。効果は「トレモロ」と思ってもらって大丈夫です。一気に雰囲気が出ます。

最後に、また動画を貼って置きますね。DIの音とアンプの音を聴き比べてみてください。途中、左右に音を振って両方同時に聴けるようにしておきましたので楽しんでください。

弾いてみたい人は、白金ピアノスタジオに

白金ピアノスタジオでは、セミ・コンサート・グランドピアノYAMAHA C7と併せて、調整済みウーリッツァーを常設しております。レコーディングに対応できるように、ピアノとウーリッツァー共に音楽録音業界で標準的な441Hzで調律してあります。

ピアノの録音とウーリッツァーの録音を併せて実施していただくことができます。

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映像機材も常設しており、ピアノ演奏の撮影や無観客コンサートのライブ配信を手軽に行えるようにしておりますので、気軽にお問い合わせください。

最近では、SYNCROOMを使用した遠隔セッションにも対応しております。キーボーディスとの方で、せっかくのセッションに電子ピアノではなく、生ピアノまたはウーリッツァーで参戦したいという場合は、是非当スタジオをご利用ください。手ぶらでお越しいただくだけで大丈夫です。

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ウーリッツァー(Wurlitzer)にクラシカルなリバーブをかけて80年代風サウンドに

続編を書きました。よろしければこちらの記事もよろしくおねがいします!


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