ウィズコロナのためのデザイン:見える化のデザイン

「見える化」は、すべてデザインです。
ウイルスの見える化とは、いったいどこが危険でどこが安全かを知りたいということにほかなりません。今自分のいる場所はグリーンゾーンなのかどうかを把握しておきたいということですね。安全保障は人間の基本欲求のひとつなので自然なことです。
すでに世界中でCOVID-19に対応したダッシュボードが開発され提供されています。公衆衛生学でもナンバーワンのジョンズ・ホプキンス大学もいち早くダッシュボードを開発し、公開しました。ジョンズ・ホプキンス大学のダッシュボードは地理情報と連携できるシステムをベースに開発されていますので、国や州単位でリアルタイムの把握ができるようになっている点が魅力的です。早くに立ち上がったこともあって、こんどうも一番参照しているダッシュボードのひとつです。

ジョンズ・ホプキンス大学COVID-19ダッシュボード
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/

サービスそのものは利用可能なわけですから、あとは、自分の関わる地域に関してのより詳細な情報をリアルタイムで知りたい、ということにどれくらい答えてくれるかという課題です。解像度が鍵です。国とか県のレベルではなくて、市町村レベルあるいはそれ以下の区分レベル、施設レベルでも知りたかったりしますよね。解像度の議論はぜひしたいです。
どれくらいの安全対策が必要かという行動のための判断基準を提供してもらえればいいので、精度はそこそこで構わないはずですが、ある程度リアルタイムであることは必要に思います。目的に沿った要件定義や仕様策定は大切です。

ホットな課題が公共の福祉とプライバシーのバランスについてです。ハンマー&ダンス理論のTomas Pueyoも「検査と追跡の仕方」で言及しています。

Coronavirus: How to Do Testing and Contact Tracing
https://medium.com/@tomaspueyo/coronavirus-how-to-do-testing-and-contact-tracing-bde85b64072e

この項目は、リンクハブになればいいかなと思います。ダッシュボードがさまざまなかたちで提供されていますし、見える化に関わる課題についても、すでに各所で有意義な議論が盛んに行われていますので。

<ダッシュボード>

沖縄コロナ感染状況マップ
https://test-okicom.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/834f78f229e045f693f09e7e047bc4ac
日本経済新聞 新型コロナウイルス感染世界マップ
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-world-map/
WHO
https://covid19.who.int
HealthMap
https://www.healthmap.org/covid-19/
東洋経済オンラインダッシュボード
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
東京都ダッシュボード
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp
新型コロナウイルス対策ダッシュボード
https://www.stopcovid19.jp/?fbclid=IwAR01rP0pwILnmjnnu93i3-Cuf7T6bTwb2FQ8EZy4D8C64NGN248G_Pz9bYs#ja
The New York Times
https://www.nytimes.com/interactive/2020/03/21/upshot/coronavirus-deaths-by-country.html
Financial Times
https://www.ft.com/coronavirus-latest
worldmeter
https://www.worldometers.info/coronavirus/

<追跡の議論>

宮田裕章氏のFacebook
https://www.facebook.com/hiroaki.miyata.1690
「新型コロナ対策のための全国調査」からわかったこと
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11244.html
接触確認アプリの導入に向けた 取組について(案)
https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/techteam_20200508_01.pdf
https://cio.go.jp/node/2604
【詳説】新型コロナ 日本版「追跡アプリ」「追跡システム」は機能するか?そのしくみとプライバシーの課題
https://jxpress.net/contact-tracing-apps-japan/


ポイントは、デジタルであること、オープンであること、合意形成をする際に費用対効果を考慮したベストエフォートを選択することと、アジャイルを開発手法にすることだと思います。公共の福祉とプライバシーのバランスについて、国のレベルでは最適解が提示されていないように思うからです。判断が揺れ動くように見えます。ですから、ベストエフォートとアジャイル。

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