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太陽の縁rjm of the sun
2023年6月9日 21:05
まんまるの大きな月が空に浮かぶ頃、僕は屋根の上で真っ直ぐに立っていた。まるで一直線の黒鉄の棒のように、そして家を守る兵隊のように、真っ直ぐに立って空を見上げていた。昨日は大きな台風が近づいていて、荒れた空だったのが一転し、今日は穏やかな夜だった。「こんばんは!今日は風が穏やかですね」隣の石造りの屋根の上から、その人は僕に向かって挨拶をした。僕は、顔だけを向けて返事をした。正確には、体を