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○森の社(夜) 草を分け、松明を手に歩いてくるウラ。 その後ろを歩く修理。 蔦に縛られ、朽…
○森のタタラ場・中 昼間から博打と酒盛りに興じる長老達。 ウラ、琵琶を弾いている。 同じと…
○百目木家・屋敷・表(夜) 塀一面に落書き『悪代官』『自由ノ敵』『奸賊百目木家之墓』など…
○代官所・表門(夕) 泥まみれの修理が門を見上げる。 黒金郡自由民権学問所』の札。 修…
○同・表門・内側(夜) 丸太で壊され、開かれる門。 若者達が乗り込んで来る。 数名程度の家…
○村はずれ(夜) 村の灯を遠く望む、小さな小屋。 ○アジト・中(夜) 蝋燭の火に照らされ…
○村境(夕) 人通りのない林道をとぼとぼ歩く修理。 ウラの声「政から逃げ屋敷に引き籠った馬鹿息子になど絶対に従わぬ!」 天尽の声「いつの時代も下が上に抗う気持ちは抑えられえませぬ」 サトの声「代官が商人の言いなりってわけ」 桃介の声「政府の裁可を仰いでもいいのだぞ」 修理、走って村から出ようとする。 シヅの声「鬼は外。鬼は外」 ○(回想)代官所・代官屋敷・寝所(夜) シヅに慰められている修理。 修理、錯乱しシヅをかき抱く。 ○村境(夕) 立ち止まる修理。 修理
○裏吉原・通り2(夕) 立ち並ぶ商家に人々や荷車が行きかう。 一際大きな煉瓦造りの館『天網…
○代官所・代官屋敷・庭園 女中がススキや赤い実の花を持ち寄る。 縁側で花を活けているシヅ。…
○白金楼・鳳凰の間(夜) 花魁が琴を爪弾き、禿が三味を奏でる。 品に膳を楽しむ豪農達と桃介…
○(回想)黒金村・川辺上流(夜) 刑部を抱き起し、叫んでいる修理。 修理「父上! 父上!…
〇白金楼・とつくにの間(夜) 謎の素浪人、世直し天狗を前に思わず後ずさりする修理。 修理…
○同・とつくにの間(夜) 和洋折衷の豪華な寝所。 身の丈ほどの漆塗りの箱を前に修理。 箱か…
○裏吉原・通り1(夜) 解体されつつある城の麓、煌々と灯のともる廓。 まさに傾城街。 和装洋装の男どもに手を伸ばす極彩色の遊女たち。 琴と三味線の優雅な音色。 ○白金楼・鳳凰の間(夜) 花魁が琴を爪弾き、禿が三味を奏でる。 と、手下達が演奏に割って入る。 怯える禿を庇う花魁。 千畳敷の間で沢山の豪農が騒いでいる。 酔って膳をひっくり返す者。 虎拳に負けて脱いでゆく者。 苦々しげに末席で酒を飲む忠蔵。 上座で欠伸をしている修理。 と、一人の豪農が叫ぶ。 豪農「黒金の鉄あっ