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神の随に

言葉を紡いでいくことが、今よりもっと大切だったならば、
私たちはもっと健気に生きていただろう。

私たちは、動物から離れようとして、より人間に近付こうとして、
挙句に神の地位すらも脅かそうとしている。
(我々は、何か大事なものを置いてきたのではないか?)

愚かしさ、人間らしさ。
(人間らしさゆえの愚かしさ?)
そこから見える景色には、何が映っている?

実は、まだ何も見えておらず
山頂なんてものもまるで見えず
それでもきっと何かあるはずだと、
がむしゃらに進んでいただけだったのか。

神様はいないと断言したけれど
実は神様は遠くで苦笑しているのだろう。
(神の地位は、そんなことで揺らぐものではなかったのだ)

近付いていたようだったのが、
実は最も遠ざかっていた行為なのだとしたら。
私たちは、きっと見放される。

しかし、もうそれでもいい、
それだけのことをやってしまった。

些細なすれ違いに気付いた僕らの意見は軽視され、
今さら、誰の耳にも届かない。

これから、どこへ進もうか。
見届ける義務は、権利は、あるはずだ。

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