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不要な我慢なんてしなくていい

”耐える”には2種類ある

人生において、我慢をさせられる、あるいは我慢を強いられる場面は誰でもあると思います。

ただ、ここの我慢には、「我慢するべきもの」と「我慢しなくてもいいもの」の2種類あるということをご存じでしょうか。

幼いころ、父親から「”我慢”と”忍耐”は違う」と教わったことがあります。

父親曰く、我慢とは時限を定めずに耐え続けるものであり、忍耐とは時限を定めて耐えるものであると。

国語的にこの解釈が正しいかどうかは別として、個人的にはしっくりきた考え方です。(※うちの親もたまにはいいことを言いますw)

要するに何を伝えたいかと言うと、必要のない我慢はするなということです。

先ほどの解釈で言うと、我慢とは半永久的に辛い出来事にも耐え忍ぶということなので、大変なストレスが伴います。

感情を押し殺すことにもなるので、本来の自分を解放できなくなりそうですね。

そもそも耐え忍ぶ目的としては、耐えたその先に、自分にとって良い状況を迎えることができる(もしくはその可能性がある)という、それなりの見返りがあるから可能なアクションであるというのが一つ考えられます。

しかしながら、大した見返りも期待できず、ただひたすら耐え続けるのは非常に大きなネガティブストレスとなり、百害あって一利なし。何のメリットもありません。


我慢はなぜ生まれるのか

現代社会では、人間関係が非常に複雑化しており、そこからくるしがらみや忖度などが常態化し、身動きが取れなくなっているというケースも往々にしてあります。

相手の立場とその関係性から「意見がしづらい環境である」「意見をしたことで関係が悪化するのが怖い」などといったの理由で、仕方なく当たり障りのないポジションを取る方も多いかと思います。

あるいは、煩わしい人間関係のトラブルを避ける為という目的もあるのかもしれません。ですが、この状態は非常に不健全で、このままでは一方的に自分の精神をすり減らしていくだけです。

何かしら精神的な疾患にかかるのも時間の問題かと思います。

健全な自我を保っていられる余力がある内は、その状態でもなんとかやりくりできるでしょうが、誰しもメンタルのキャパには限界があります。

これを「ストレス脆弱性」と言うのですが、文字面で見ると少し難しいですよね。

僕はその表現をよくコップの大きさと溜まっていく水で例えるのですが、同じ刺激(溜まっていく水)でも、溢れて(爆発して)しまう人とそうでない人がいるのは、持っているコップの大きさ(メンタルのキャパ)が違うからです。

誤解してほしくないのが、持っているコップが大きければ良いということではなくて、誰しも必ず限界点があるから、水が溢れていっぱいになってこぼれてしまう前に適切な対処をしましょう、ということです。

今現在、誰かや何かに耐え続けているあなたのそれの先には、明確な見返りと耐える時限は決まっていますか?

ここをしっかり整理して、今後の正しい打ち手を考えていきましょう。


「我慢」を「忍耐」に変える

もし泣く泣く我慢を強いられている状況であれば、何らかの打開策を見出していきましょう。

今すぐに我慢している状態から距離を取ることができるのであればそれがベストですが、前述の通り、既存の相手との関係性もあるので、なかなかすぐにはアクションできないのが大半かと思います。

そこで僕から提案できることは2つです。

ひとつは、「誰でも良いので頼っていきましょう!」ということです。

この我慢状態を作っているコミュニティは固定され限定的になってしまっている可能性があるので、第3者を巻き込むことで改善することがあります。

誰でもということはないかもしれませんが、声を上げれば必ず誰かしら(若しくは何かしら)手を差し伸べて助けてくれます。

そしてもうひとつは、「我慢を忍耐に変えてみる」ということです。

詳しく解説していくとまずは、
①この耐えている状況を乗り越えたことで、どんなメリットが得られるかを考えてみてください。
②そして、そのメリットを得るためにどのくらいの期間であれば耐えられるかを決めましょう。

ここで言う期間設定は、先ほど説明した自分が持つコップに水が満タンの手前くらいになるまでどれくらいの期間を要するかで考えると決めやすくなると思います。

とは言え、なかなか自分のコップのキャパを把握している人は多くないかもしれません。

ただ確実に言えるのは、自分が想像している以上にコップの容量は少ないことが大半ですし、水が溜まるスピードによっても満タンになるまでの所要期間は異なるので、期間設定は少なく見積もっておくほうが良いです。

一つの目安としてワンシーズン(3ヵ月)が一般的ですが、これに関しては短ければ短いほど精神的には健全だと思います。

ちなみに何もメリットがない(もしくは思いつかない)のであれば、もうその時点で不要な我慢であり論外なので、今すぐに距離を取る準備に取り掛かってください。

そうすることであなたが損をすることはほとんどあり得ません。心の健康の為に、時には捨てる勇気も必要なのです。


【まとめ】良好な人間関係は幸福感を生む

これだけ社会や人間関係が複雑化している世の中です。皆さんが持っている能力やパフォーマンスを最大限発揮するには、自信のメンタルケアは欠かせません。

今回はそのメンタルケアに必要な要素の一つ「忍耐」について解説していきました。以下に要点をざっくりまとめてみました。

・我慢は不必要で大きなストレスが伴うので、忍耐に切り替えた方がいい

・忍耐には耐えた先の見返りとその時限設定が大切である

・我慢状態から抜け出せなければ誰かを頼るか、いっそのこと距離を置く

こころ穏やかに、そして健やかに生きていくことが皆さんのQOLを向上させ、ひいては自身の幸せにもつながっていきます。

これを機に今現在の人間関係を改めて見つめ直し、必要に応じて手直してみてはいかがでしょうか。

何かの参考になれば幸いです。

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