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ストレスをマネジメントするということ

ストレスを放置すると不調に陥る

パブリックやプライベートのあらゆる場面で何らかのストレスを感じたときに、「あ、このままだとなんかヤバいな・・・」とその後に起きるストレス反応を前もって自己覚知(自覚するということ)できている人があまり多くないと感じています。

と言うより、なんとなく分かってはいるけれども、明確な対処をできていないままの人が多い、というニュアンスの方が正確かもしれません。

ストレスを受けてからの反応は個人によって様々ですが、よく聞くところでは「暴飲暴食」、「夜更かし」、「タバコ」、「過睡眠」などが挙げられると思います。

これらのアクションを受けて身体的・精神的なサイクルが乱れ、心身の不調につながっていきますが、最悪のケースだと単なる不調では済まずに何らかの心身の疾患になってしまうこともあるので要注意です。

これだけのリスクがあるにも関わらず、受けたストレスを放置してしまい、なんらかの症状が出てから対処行動(ストレスコーピング)を行う人が多いのが現状です。

メンタルヘルスマネジメントの領域では、本来のストレスマネジメントとは、不調症状が起きた後に対処をする「治療的管理」ではなく、不調症状が起きる前に対処をする「予防的管理」が本質と言われています。

これは医療の世界にも通ずるものがあると思います。

あらゆるストレッサー(ストレスを感じる要因たち)がはびこる現代社会では、ストレスを感じないで過ごすことは不可能ですが、たとえストレスを感じてしまっても、その時点で適切な対処をしておけば不必要な体調不良というのは避けることができます。

そして、このストレスマネジメントがしっかりできることは、社会人に必須とされる「体調管理」と呼ばれるスキルがあることとほぼ同義と言えます。

ストレスの予防的管理とは

ストレスマネジメントなんて横文字で聞いてしまうと、少し専門的で小難しく感じるかと思いますが、簡単に言えば「しんどくなる前に自分に合った方法で適度にガス抜き作業をしましょう」ということです。

まずはこれだけの認識で十分です。

そしてストレスの予防的管理とは、前述の通り大事になる前に適切な対処をすることを指していて、言い換えれば”先を見通す能力”とも言えそうです。

「このままの状態でいったら自分はどうなってしまうだろうか・・?」と自分の状態の変化にアンテナを張っておくことが非常に大切になってきます。

こうして先をある程度見通すことができてくると、必然的に取るべき対処が見えてきます。

では、具体的に何をすることが予防につながるのでしょうか。


何をして不調を予防するか

ストレスコーピングの方法は、何がベターなのかは人によって異なります。

・・・これだけですと、さすがに乱暴なのでもう少し掘り下げていきますね(笑)

先に少しだけ専門的な話をしておくと、ストレスを受ける、というのは言い換えれば緊張状態を意味していて、交感神経が優位な状態になります。

つまりコーピングをするには、副交感神経を優位にするアクションを行うことが緊張状態を和らげる有効な一手になるということです。

副交感神経を優位にするというのは、分かりやすく言えばリラックスすることで、自分が落ち着く為のアクションをすることが重要です。

例えば僕のケースで言うと、「(敢えてゆっくりのペースで)散歩をする」、「空を眺める」、「ぬるま湯で湯船に長いこと浸かる」、「ヒーリング系の音楽をヘッドホンで聴く(波の音とか最高です)」などがあります。

ちなみに前述した「暴飲暴食」、「夜更かし」、「タバコ」、「過睡眠」などもストレス緩和に影響は与えますが、その影響は極めて瞬間的(その時だけスッキリする)であるだけでなく、身体的にも負担がかかるので、結果的には不調につながる要因になってしまいます。

何が自分にとってベストのコーピングになるかはすぐには見つけられないかもしれませんが、何をしたら落ち留くことができるだろう?という視点で考えると色々と選択肢は出てくると思うので、あれこれ試してみると良いと思います。

誰かに話すでもいいでしょうし、好きなアニメやドラマを観るでもいいと思います。


【まとめ】ストレスとは”上手に”付き合うべし

日本人は世界的に見ても我慢強く、ストレスに対しての感度が鈍いと言われています。

これは
「社会に出れば多少のストレスを感じることくらいは当たり前」
「ストレスは管理できてこそ立派な大人の証である」
といった日本特有の悪しき慣例も大いに影響していると思います。

しかし、心身の不調(場合によっては病気)になってまで過度なストレスを受ける続けることは果たして本当に必要なのでしょうか?

「人生ってそんなもんだ」とか
「大人の社会ってそういうことの繰り返しでしょ?」
なんて疑いもなく言ってる人が、僕の知り合いにもいるくらいですから、未だにそのような考え方が大多数のスタンダードなのかもしれませんが、僕から言わせればそんな解釈は甚だ疑問でしかありません。

少し考えてみて欲しいのですが、過度にストレスを受けたことにより心身が不調になり、あらゆるパフォーマンスは下がるだけでなく、その立て直しに必要以上に時間を要してしまいます。

最悪の場合だと、こういった副作用によって周囲の評価も下がってしまうかもしれません。

そこまでのリスクを背負いながら、必要以上にストレスを感じ続けることに果たして何のメリットがあるのでしょうか。

今すぐにそんなストレス源とは距離を取って、ストレスマネジメントをするべきです。

とは言え、前述したようにストレスを完全に避けることは不可能ですし、もちろん人間なので、年がら年中体調が万全!なんてことはないでしょう。

しかしストレスマネジメントを行うことによって、ストレスと上手に付き合い、心身の不調は最小限に留めるができます。

それだけでも体調やパフォーマンスの波はかなり安定するでしょう。

そして心身の状態が安定することで、何事にも前向きに取り組むことができるので好循環も生まれると思います。

時間は誰にも平等に与えられています。
どうせなら仕事でもプライベートでも充実した時間を笑って過ごしていたいですよね。

現在のご自身の状態を見つめ直す何かのきっかけになれば幸いです。


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