弾丸富士登山。日本一の山は人生一しんどかった。
私が富士山に登ったのは今から14年前の2010年7月末で、当時21歳でした。
まだスマホも全然普及していない時代です。
会社の同期がその年の夏に富士山に登ると言っていて、私も一緒に登りたいと言い、一緒に登ることになりました。
当時の私は定期的にフットサルをやったり
週1で地元の標高300mほどの山へ行き、駆け上がり、山頂で1分のインターバルを取った後、すぐに駆け降りる。
そしてそのタイムを計測するという謎のトレーニングをしていたので体力には自信があったのですが、富士登山は正直めちゃくちゃきつかったです。
私にとってあの富士登山はめちゃくちゃ過酷だったけど、とてもいい思い出です。
弾丸富士登山
当時はまだ、夜でも5合目まで自家用車でいけました。
(確か私たちが登った翌年から規制が入った)
なので夜に富士山の五合目の登り口へ到着して、そこから登り始めるという、いわゆる弾丸登山をやりました。(若気の至り)
登り始めた時間は深夜0時頃。
山頂で日の出を見ることを目標にして、結構なハイペースで登りました。
ちなみに私の装備というか服装は、ナイキのランニングシューズとジャージで、コールマンのリュックに、水や軽食とタオルくらいの軽装備でした。
富士登山は登り始めこそ楽しかったですが、上へ行けば行くほど、ゴツゴツした岩ばかりで単調で面白みのない景色が続きます。
さらに上へ行けば行くほど、酸素が薄くなるので体が思うように動かせません。
息が苦しくて足が前へ出ないような感覚です。
ハイペースで飛ばし過ぎたのと寝ていないせいで、8合目あたりで頭が痛くなり軽い高山病になりましたが、それでも足を止めずひたすら上を目指しました。
我ながら結構無茶しました。
幸い登っているうちに慣れたのか、頭の痛みはなくなりましたが、とにかく足が重くて、一歩一歩がほんとにしんどかったです。
それと上に行くほど気温がどんどん下がります。
五合目の気温が15℃くらいで、すでに肌寒かったですが、上へ登るにつれて一桁になります。
そんなことは知らずに軽装備で挑んだため、寒さで震えながら登りました。
途中何度も心が折れそうになり、「なんで来ちゃったのかな」と来たことを後悔しながらも足を進めて、やっとの思いでようやく頂上に辿り着きました。
九号目あたりから登山客の渋滞ができていて進みが遅くなり、目標にしていた日の出には間に合いませんでしたが、無事山頂からの景色を拝むことができました。
目の前には果てしなく広がる青い空。雲海が足元に広がっています。
登山の疲れが吹き飛ぶほどの絶景でした。
途中あれだけ後悔していたのに、この瞬間は登って良かったなと、ほんとに心から思えました。
リュックに入れてきたパンパンに膨らんだポテチの袋を開けて、少し休憩したら、次は下山です。
正直、ここからまた下山かーと絶望感たっぷりでしたが、下山は登りほど辛くはなく、むしろ楽しかったです。
富士山はゴツゴツした岩だらけなので、足を踏み外し滑落でもしたら、タダでは済みません。
とくに下山は危険です。
私だけかもしれませんが、その緊張感がたまらなく楽しかったのです。
たぶん疲労で頭がハイになっていたのかもしれません。
ちなみに登りは5時間30分ほどで、下りは3時間ほどでした。
無事に下山して仮眠も取らずに帰路に着きました。
ちなみに私と一緒に登った同期は、めちゃくちゃタフなやつで、彼は常に私の前を歩き、彼は行きと帰りの車の運転をすべてやってくれました。
彼がいなかったら山頂に辿り着けていたかわかりません。感謝です。
富士登山は本当に過酷で辛い体験でしたが、救いがあるとするなら、ベタではありますが、山頂に到達したときの達成感と絶景です。
その道のりが険しく苦しいほど、より一層その景色は輝いて、目に焼き付きくことでしょう。
ただ弾丸登山はおすすめできないです。
万全の準備と装備を整えて挑んでみてくださいね。
ではまた。
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