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【管理栄養士ママ座談会】好き嫌いとの付き合い方

普段は子どもの食事について相談に乗ったり、レシピを考案したりしている管理栄養士たち。
そんな彼女たちも、家庭では一人のママとして子どもたちと日々向き合っています。
今回は管理栄養士ママ3人に集まってもらい、子どもの食事のお悩みについて、ご相談が多い内容をテーマに座談会を開きました

🌸座談会メンバー🌸

🍓ファシリテーター:リリナグ株式会社 代表取締役 白鳥麻郁子
フリーランス栄養士、育休プチ認定ファシリテーター。育休中や子育て中の方向けに「職場復帰をスムーズに行うための勉強会」、企業やジュニアアスリート向け栄養講座をディレクション(企画設計/運営/登壇or講師アサイン)しています。

🍌管理栄養士ママ 星 奈々花
離乳食中期の女の子のママ。保育園栄養士を経て、現在は料理教室に勤務(育休中)しながら、フリーランスの管理栄養士としても活動中。レシピの作成や提案をしています。

🍊管理栄養士ママ 三宅 実穂
離乳食完了期の女の子のママ。保育園に勤務し、献立作成、給食調理、食育活動などをしています。その一方で、フリーランス管理栄養士としての活動もしており、子育て世帯への料理代行を行っています。

🍉管理栄養士ママ 宍倉 絵美
3歳と0歳の男の子のママ。保育園栄養士を経て、現在はフリーランス管理栄養士としてキッズアスリートの食事アドバイス、食育講師、減量サポートや健康分野のライター等で活動中。栄養教諭免許状あり。

ー 「好きなものが少なくてレパートリーが少ない…」というお悩みは多いですが、好きな食べ物だけあげるのはOKですか?

🍊三宅
好きなものだけ出そうと思うと、どうしてもレパートリーが限られてしまいますよね。
私はあえて苦手な食材も出し続けています
「数日前は食べなかったのに、今日は食べる!」
なんてことがよくあります。逆も然り…😅
また、形態や味付けを変えると食べることもあります。
形ある芋は食べないけど、スープにすると食べる。
茹でブロッコリーは食べないけど、みそ汁に入れる(硬さ、サイズは同じ)と食べる。
苦手な食材と思っていても、本当は苦手ではないかもしれませんね。

🍌
うちの子はまだ離乳食中期食なので、冷凍ストックを沢山作っていて、その場で色々選べるという状況下での工夫なのですが、機嫌が悪い時には好きなものだけの食事にしています。
そして、子どもの苦手な食材を使う時は、その他のものは好きな食材にしています。
苦手な食材で機嫌を損ね、もう何も食べない!とならないよう、好きな食材で機嫌を取り戻していますよ。

🍉宍倉
「今日は食べないかも…」という時に代わりにさっと出せるような、冷凍ストックがあると便利ですよね。
我が家は野菜が不足しそうなときに、息子の好きな冷凍ブロッコリーや冷凍オクラを常備しています。

ー 苦手な食材はどのように食べさせるのがオススメですか?

🍌
苦手な食材は好きな食材の中に紛れ込ませています
苦手な食材よりも味が少し濃い食材と組みあわせてカモフラージュし、上手に食べられたら次は少し味が薄いめの食材と組み合わせてみるなど、段階を踏んでいくようにしています。
出来れば、子どもの機嫌が良い時やお腹がとても空いてそうな時に苦手なものをチャレンジし、機嫌が悪い時には好きなものだけの食事にするのがいいですね。

🍊三宅
食事が嫌にならないように工夫する
ことは大切ですよね。
娘は食わず嫌いなことが多いのですが、1口食べて(べーっと出しても2~3口は試す)美味しいと分かると、パクパク食べます。
ただ、1口目を全力で拒否することもあるので😂、口に運んで食べなかったらその時は諦めるようにしています。
無理に食べさせず、また後日試すようにしていますよ。

🍌
食事=楽しい時間」という認識を持ってもらいたいですよね。
一日単位で見たら栄養バランスに偏りがでてしまったとしても、1週間単位等で見てまんべんなく食べられていたら良いと考えています。
現時点では子どもの機嫌に合わせていますが、成長に合わせて機嫌に委ねずその日の食事を用意できるようにしていきたいです。

🍉宍倉
子どもの成長と共に工夫の仕方も変わっていきますよね。
うちの息子も食わず嫌いなので、最初の1口をどうやって食べるかが重要になりますが、私は声掛けがとても大切だと感じています。
例えば、大好きな動物になりきってみたり、絵本に出てきたお話を取り入れたり。
「ライオンさんの大きなお口でどうぞ~🦁」
「あおむしさんは葉っぱを食べたからお腹の調子が良くなったんだよね🍃」
など、子どもがちょっと笑顔になるような声掛けを意識しています。

ー 好き嫌いが多いと「工夫が足りないのかな…」と落ち込んでしまうママもいるようです

🍉宍倉
落ち込まずに、好き嫌いとは気長に向き合っていただきたいですね。
調理方法も大事ですが、食と親しむ経験をすることで苦手な食べ物を好きになってくれることもあります。
3歳の息子はごっこ遊びができるようになり、おもちゃの食べ物を使って買い物ごっこやレストランごっこ、お弁当屋さんごっこをしています。
一緒に遊ぶ際、私は食事の彩りや栄養バランスを意識した声掛けしています。
「緑のお野菜が冷蔵庫にないから買わなくちゃ!」
「ハンバーグと一緒に、トマトサラダはいかがですか?」
「もっと大きくなるために、お魚かお肉も食べたいなあ。どっちがおすすめですか?」
など、遊びの中で食の経験を積んでもらえるようにしています。
おかげでリアルな買い物や食事中にも、息子が似たようなセリフを口にするようになり、今までと少し意識が変わったように感じます。

🍊三宅
食に親しむ経験、大切ですよね。
私は普段から食材に触れさせることを大切にしています。
先日、そら豆のさや取りを一緒にやりました。
まだ赤ちゃんなので理解できていないと思いますが、これから出来ることが増えてくるので、積極的に食材に触れさせたいと考えています。

🍓白鳥
我が家でも、お手伝いしたい!という気持ちが芽生えたら、早いと2歳くらいから一緒に料理をしています。
例えば、「レタスをちぎる」「たたききゅうりのきゅうりを叩く」「お肉に下味をつけるときにモミモミする」などは小さな子どもでもできます。
簡単にできることから、子どもの手伝いたい気持ちを満たしてあげたいですね。

ー 他にも食に親しむ経験でオススメはありますか?

🍉宍倉
食べることはもちろん、料理すること、食べ物を育てること、選ぶこと、全てが食に親しむ経験ですよね。
我が家は、息子が苦手だったミニトマトを家で育て始めたら、自分で獲った新鮮なトマトを美味しそうに食べるようになりました。
あとは、スーパーで一緒に食べ物を選んだり、子ども用の包丁で一緒に料理を作ったり食に関する絵本を読んだりしています。
とはいえ、いつでもできる訳ではないです 笑
無理のない時に、できそうなことだけ取り入れています。

🍓白鳥
できることは幅広くありますよね。
我が家では家族に食べ物を配るお手伝いをしてもらっています。
例えば、ミニトマトが10個あったとき。
我が家は5人家族なので、「1人何個になるかな?」と考えてもらうのです。
普通に等分すれば1人2個ですが、
「お姉ちゃんはミニトマトが嫌いだから、私が多く食べちゃおうかな!」
「でも、1つはあった方が見た目もきれいだし、1個は食べてね!」
なんて妹からお姉ちゃんにリクエストがあったりして。
お姉ちゃんと協力しながら数の概念や、色彩に触れるのも、食に親しむ醍醐味です。


いかがでしたか?
食事の工夫について参考になることがありましたら、ぜひ取り入れていただけると嬉しいです✨

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