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子どもへの接し方を相手のさまざまな要因に逃げないために『僕に方程式を教えてください』

大人って、自分たちの考える枠にはまらない子を、
「そういう子だ」「発達障害だから」
って決めて、それを理由として逃げていませんか?
と、自分も以前少しそういう考えがありました。
でも、それは違う、と気づいてから、子どもへの接し方が変わりました。

仕事柄、通算にするとおそらく千人以上の子どもたちと接してきました。
さらに言えば、わりと恵まれた環境の子がほとんどです。
かなり高いお月謝、そこに通わせたいという親御さんの気もちがあって成り立つものですから。

もちろん自分で「勉強したい」と思う子もいるでしょう。
学びたいが故に、塾などに通う。
または知的好奇心を満足させたいために、学ぶことが好き。
まぁそういう子にするためには?という話もまた別にする機会もあるかと思いますが。

今回は、大人が子どもの特性などを決めつけることで、子ども自身が伸びる力を阻害してしまっているのではないか、ということなのです。

そう考えたのは、そのたくさんの子ども達と接したこと。
そしてこの本との出会いもまた衝撃でした。

『僕に方程式を教えてください 少年院の数学教室』

タイトルの通り、著者の方々が少年院で勉強(数学)を教えることで、子どもたちの変化と向き合います。

学びたい気持ちはあってもさまざまな理由で学校にきちんと行っていない子達も多く、では学びたいとすれば?という質問にはほとんどの子たちが、国語数学を学びたいと答えています。

しかし算数のレベルまで落としてもなお、理解に時間がかかる子も。
それでも数学を学ぶうちに、少しずつ雲が晴れるように考え方などが明晰になっていきます。

周りの大人が、学ぶように場をきちんと作ること。 
生徒(子ども)に対して、できない子だとか、そういう子だから無理などと思わずに、向き合い続けること。
これらは、少年院の子どもたちが相手でなくても、根本的に同じなんですね。

大人、特に子どもたちに接することの多い大人、もちろん親御さんにも。この本おすすめです。

ちょっと見方が変わります。

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