三流カメラマン戦記 -序章②-
カメラマンになるためには、スタジオアシスタントを経験しながら作品を作り、自分の関わりたい媒体へ持ち込むことが王道だろう。
私の場合、モータースポーツを撮りたかったのでスタジオカメラマンのアシスタントになるつもりは毛頭なかった。
が、尊敬するレーシングフォトグラファーの先生にそのことを伝えると、「スタジオでの経験はしておいたほうがいい」と助言頂き、
スタジオアシスタントの求人を探すことにした。
しかし大きな壁があった。
・スタジオアシスタント経験者
・専門学校卒業
そもそも求人が少ない上に、以上の条件を求められる場合が圧倒的に多く、未経験者を快く受け入れてくれるスタジオがなかった。
どの職業にも言えるが、即戦力が欲しいのだ。
後で知ったのだが、多くのアシスタントの求人は専門学校に集まるらしい。
私はただのカメラ小僧で、もう若くもなかった。
そのため、私は最後の手段として写真専門学校に入学することにした。
毎週日曜日だけ授業を受け、一年で卒業という短期コースがあり、サラリーマンの身としては大変ありがたかった。
学校生活について話せば長くなるから省くが、専門学校というのはロクでもないなと感じた。勿論、全てがそうとは限らないだろうが…。
もし私が親で子が専門学校に入学したいと言ったら難色を示すだろう。
最終的には、学校に求人をかけていた東京の写真スタジオに採用が決まり、
兎にも角にもカメラマンとしての道を一歩踏み出すことができた。
2011年、3月のことである。
次回に続く
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