追悼・鮎川誠(ユーメイドリーム、浮かびのピーチガール)
ユー・メイ・ドリーム
作詞:柴山俊之
補作:クリスモスデル
作曲:鮎川誠、細野晴臣
1979年12月5日リリース
発売当時は日本航空のCMソングに使われた
シングルジャケはアルバム『真空パック』同様差し替え前の初回盤ヴァージョン(現在Spotifyのジャケもこちら)
ALFAから細野晴臣プロデュースでリリースされた経緯はエルヴィスコステロ来日公演のオープニングアクトだったシナロケをYMO結成間もない高橋ユキヒロが観て、細野晴臣に推薦したという流れ、そして78年暮れに六本木ピットインで行われたYMOのLIVEに鮎川誠が参加した頃から交流が本格的になる
当時は細野晴臣によってシナロケが無理矢理テクノ化されたと揶揄された向きもあっただろうが、今日(コンニチ)「ユー・メイ・ドリーム」を聴いてテクノと思う人はどのくらいいるだろうか? そういう背景を知らなければ皆無といってよいだろう(若い世代ほど特に)、逆にそれくらいピコピコ度は足りない(B面「レイジー・クレイジー・ブルース」の方がピコピコ)、実際の狙いはスペクターマナーの60sポップス
むしろ『真空パック』でいえば「RADIO JUNK」と「ROCKET FACTORY」に関しては大変申し訳ないので、YMOに返却していただいて結構です
浮かびのピーチガール
作詞:糸井重里
作曲・編曲:イエローマジックオーケストラ
1980年11月21日リリース
80年10月より3ヶ月連続シングルリリースの第2弾、アルバム『チャンネル・グー』からのカット
A面「浮かびのピーチガール」は作詞が糸井重里なので多分CMソングだろうと思っていたら、竹内まりや「不思議なピーチパイ」(資生堂80年春キャン)に負けたようで、ピーチガールって夏っぽいイメージもありますが、ほとぼりが冷めた秋にリリース、これはYMOが作ったオケにシーナが歌ってるだけなので、シナロケファンには申し訳なく、「ユーメイドリーム」よりも言い訳がきかないテクノポップ化(この時代には珍しいPVもそのようなイメージ)
さらに82年の¥ENからリリースされたシーナのソロ『いつだってビューティフル』にも収録されてますが、新たなオケのセルフカヴァーでもなく、元オケは流用しつつ、細野さんが生ベースをダビング等いくつかトラックの差し替えが聴きどころ
B面「レディオジャンク」は高橋ユキヒロの書き下ろしで前年『真空パック』からのカット
というわけでYMOファン的にはおいしいWサイダー、もはやYMOのLIVEヴァージョンの方が有名なのですが、YMOレコーディングヴァージョンというのはついにないまま、高橋幸宏ソロヴァージョン(セルフカヴァー?)でもあったらいいなと思ってましたが、それも叶わぬ夢となりました
それにしても3ヶ月連続シングル(「メイビー・ベイビー」、「浮かびのピーチガール」、「キス・ミー・クイック」)とアルバム『チャンネル・グー』が全て同じジャケ(タイトルデザインだけ違う)というのは何でだろう? 手抜きなのか狙いなのか、元々メンバー全員が写ってる写真の鮎川誠のところだけをトリミングしているんで、「浮かびのピーチガール」ぐらいシーナのアップにした方が良かったんじゃないかと
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