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旦那の困った習性

最近、ナマズ(=旦那)の困った習性があります。

それは「ご飯粒を踏んづける」です。

しばらく家を空け、久しぶりに自宅へ帰ってきた日のこと、キッチンの床にグレーの小さい塊がべにょっとなっていました。

なんだこれ?

とりあえず、掃除機とクイックルワイパーをかけ、床掃除に励みましたが、グレーのべにょ子は全く取れません。

しかも、1箇所ではなく点々とグレーのべにょ子は存在しています。あら、ここにも。椅子の下にも。冷蔵庫の前にも。

床掃除でびくともしないグレーのべにょ子に顔を近づけ、恐る恐る爪でガリガリしてみたら、それは薄汚れたご飯粒でした。

犯人はあやつしかおらん。

しかしナマズは仕事で出社。犯人逮捕は諦め、掃除を続けました。


そして、次の日もご飯粒を発見。

昨日取ったはずなのに……しかも踏まれている。

今回は犯人が同じ敷地内にいたため、名前を叫び、ご飯粒のなれの果てを見せました。

盗み見たナマズのスリッパの裏には、明らかにグレーのべにょ子の片割れが。

しかし、ナマズ本人は踏んだ記憶が全くないようで、私の小言が心に響いている様子はありませんでした。

だからきっと、またご飯粒は踏んづけられるのだろう、そう思っていたのですが、今週は一度もグレーのべにょ子に出会っていません。

ナマズは意外にも反省してくれていたようです。一度言ったら気をつけられるなんて、素敵!と思って油断していたら、踏まれていないご飯粒が床に落ちていました。


あぁ、未来のべにょ子。


思わずため息が漏れ出ちゃう、旦那の困った習性でした。





前回の夫婦エッセイはこちらです。


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