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この世の中で付加価値のあるものは2種類しかありません。2!

前回の続きです。まだ1を読んでいない方は1から読んでいただけると嬉しいです。

前回は私が発見した、人類にとっての付加価値は2種類しかないという話をしました。それは時間短縮か、楽しい時間を増やす、のいずれである、と。この理論を私の独断でValue-Add Time Principle(時間付加価値原理)と命名することにします。

この世界は今はほとんどの国が資本主義であり、そのもとで素晴らしい発明や技術が生まれてきて、その発明品の根本にあるのは必ずどちらかの付加価値が必ず備わっている。
だから、この2つのどちらも無いスタートアップなんて紛れもなく失敗するよ、エンタメ分野はまだ成長余地が高い、みたいな話をしました。

今回はイーロン・マスクがやっている事業のいくつかを時短の価値観をもとに見ていこうと思います。イーロン・マスクは今生きている人で一番偉大で、天才の起業家ですが、彼の革命的な時短ビジネスについて軽く紹介しようと思います。

まずSpaceXの火星移住計画です。これは地球に住めなくなった人類が火星でも暮らせるように、という理念のもとで行われています。なので、全人類の時間を増やす可能性がある、革命的なビジネスです。

Starlinkは低地球軌道に多数の衛星を配置し、世界中で高速なインターネット接続を提供する会社です。特に過去にはインターネットが届かなかった地域にも接続を提供できるため、情報のアクセスが速くなり、ビジネスや教育の時間効率が向上する可能性があります。

Neuralinkもすごいビジネスです。Neuralinkは、脳とコンピュータを直接接続するインターフェースを開発しています。成功すれば、人々は思考だけでコンピュータを操作でき、コミュニケーションや学習、作業などが格段に速くなるでしょう。
例えば、僕はChatGPTをよく使いますが、あれはいちいち自分で文字をキーボードで打ったり、声でプロンプトを指示しなければなりません。僕は死ぬほどせっかちなので、脳に電極を埋め込んで、キーボードなどで文字を打つ作業からはやく解放されたいものです。
また、医療分野での応用も考えられ、患者の治療時間が短縮される可能性もあります。

Teslaは電動車と持続可能なエネルギーを推進する企業です。Teslaの技術力の最も優れた部分はバッテリー技術なのですが、世間的にはEVや自動運転の付加価値が周知されているのでそちらを取り上げます。自動運転技術の進化により、人々は運転に費やす時間を他の作業や休息に使えるようにできますね。また、EVは燃料に依存しないため、燃料補給の時間も削減されます。
さらに言えば、ガソリンのほうが一般的に電気よりコストが高いので、EVのほうが安くすみます。(最近は日本だと電力が高騰しており、またEVが普及すればするほど、ガソリン価格は低下が予想されるので、ここまで単純には厳密には言いきれませんが。)
資本家以外の労働者(現代人のマジョリティ)は自分の時間を売り、お金に換金して、そのお金で他人の時間を買って生活しているわけで、コストが安いほうが自分の時間を効率的に使えたことになるので、優れています。人が安いものを好む理由も時間付加価値原理で説明ができました。

さて、イーロン・マスクの素晴らしい事業がどれもこれも上述の「時間短縮」、「楽しい時間を増やす」の付加価値に焦点を当てていることが明らかです。そんな全人類にとって付加価値がある事業をやっている彼だからこそ、彼が世界一のお金持ちになれているわけですね。
最近までフランスの変なバッグを作っている会社の会長が世界一の富豪だった時期があるのが、僕には考えられませんでした。(まぁLVMHのビジネスが強い理由も時間付加価値原理で説明できるので、そのうち書こうと思います。)

何度も言いますが、時間短縮(自分の時間を増やす)の付加価値は全世代にとって価値のあるものです。
たまにZ世代(私もこの世代です)はタイパにうるさいみたいなことを言いますが、見当外れがすごいですね。人類はずっとタイパと楽しい時間しか求めていません。
Z世代以前がタイパにうるさくなかったら、この世界には半導体チップも、5G(通信速度の時短)も、原子力発電所も、オプション市場(市場の流動性を活発にしながら方向性を決めて最適価格に落ち着くまでの時間を短くします)も生まれているわけがありません。必要がないからです。
現代では、もはや生きていくために必要な衣食住は完全に満たされているわけで、それを維持するための労働力は全人類のごく僅かでまかなえるでしょうが、悲しいことに人類は永遠にせっかち化していくので、少しでも時短をしよう、少しでも長く生きよう、と激しい競争がとどまることはありません。(もちろん楽しい時間を増やす付加価値のビジネスにも競争がありますが、時短ビジネスの競争に比べたら屁みたいなものです。)
その素晴らしい競争の下で、スマートフォンや生成AIなどなどのテクノロジーが開発され、我々の自由な時間が増え続けているわけです。
資本主義社会は人類の進化(せっかち化)に適合した素晴らしい社会システムですね。

そんな訳で、不老不死が開発されない限り、経済は永遠に成長し、人類は永遠に競争し続けるでしょう。

以上です。ここまで読んで頂きありがとうございます😊


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