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子連れフィンランド旅行記・最終章-この国への移住はありか?🇫🇮

今回のフィンランド旅行中、北欧のこの国に移住するとしたらどうだろう?と妄想しながら滞在していました。旅行記の最終章は、妻と子どもと実際にフィンランドで疑似生活をしてみて、短期間の滞在ながら感じたことをシェアします🇫🇮


フィンランドは移住先としてありか

まず、フィンランドは移住先としてありかなしかで言ったら、「あり」です!

他人の目を気にしすぎなくて済む雰囲気

意外と歩きたばこが多かったり、土日休業の店が多く不便を感じることはありましたが、そんなネガティブな側面を自然に許容できる雰囲気がこの国にはある気がします。それはおそらく、他人に目を必要以上の気にしすぎず、人によって異なる心地良さを互いに認め合う社会であるからだと感じます🍀

例えば、アパートメントはどこも基本カーテンがら開きで生活感が丸見え。短い夏の太陽を屋内でも楽しみたい気持ちの方が勝るのか、中の人は外からの視線を気にせず生活しています。また、街を歩く人たちも、ブランドもので着飾っている人は少なく、シンプルでラフなファッションの人が多かった印象です。

私たちが滞在したAirbnbのアパートメント。分かりにくいですがどの部屋もカーテン開けっ放し。

目にも耳にも余白が残る

また、フィンランド滞在中にあらゆる場面で感じたのは、余白です。例えばトラムの車内。広告は一部の電光掲示以外、一切無し。アナウンスも、次の駅名を知らせる自動音声だけ。目から入る情報も、耳から入る情報も、最低限。スーパーも同様に、BGMやアナウンスは一切無し。

懇切丁寧なアナウンスや広告が当たり前の日本から来ると一見不親切にも思えるこの最低限の情報供給から生まれる余白が、私個人的には心地良いと感じました。不必要な情報によって無駄に感情を動かされることがなく、平穏に保たれる感覚。必要な情報は自ら取りに行けばいい。この国の社会は、余白を意図的に残すことで人間本来の自主性やwell-beingを保つように作られているのでは?とすら感じました。さすがは世界幸福度ランキング7年連続一位の国。

広告は左奥の電子掲示板以外全く無いため、目移りするものが少なくて済む

とても過ごしやすい夏の気候

それから夏の気候の気持ち良さ!気温は日中でも25℃前後で、湿度は低め。海からの風がとても心地よく、夏嫌いだった自分自身を忘れるくらい、とても過ごしやすかったです。

ヘルシンキ中央駅前。7月初めでも、そこまで暑くはありませんでした。
街中には街路樹が多いので、日陰も多くあります。

言語の壁

では、手放しでフィンランドに移住したいか?と問われると、住むのはありだと思いつつ、気がかりなことがいくつかあります。

まず一つが言語。今回の旅行では、去年のオーストラリア・ケアンズ旅行よりも、自分自身が社会のマイノリティであるという感覚がより強かったです。それはおそらく、私がフィンランド語を分からなかったせいです。言語が分からないと疎外感を感じやすいことを肌で感じました。

例えば、親子参加型のイベントが開かれているのを見て行ってみると案内が全てフィンランド語だった時。レストランに立ち寄り、直前までフィンランド語で他の客と談笑していた店員さんが私たちを見た途端にパッと切り替えて英語で挨拶してきた時。このわずかな心理的距離は、英語圏の国では感じなかった感覚です。

図書館内で開催されていた親子参加型のイベント
イベント概要は全てフィンランド語表記

もちろん、言語は学べばよいのですが、英語と全く異なる言語系統のフィンランド語を一から習得するのは相応の時間とエネルギーが必要。正直、人口550万人のフィンランドでしか通じない言語の習得に自分のリソースをどれだけ費やせるか?と問われたら、うーん…。ただ、フィンランド語を話さない限り、この国の社会ではあらゆる場で自身のマイノリティ性を実感しながら生きていくことになるだろうな~とも。

経済不安

それから、高福祉国家として有名なフィンランドも、近年は経済が芳しくなく、福祉レベルが低下傾向にあるらしく。この経済不安は、フィンランドの出生率が近年低下していることにも現れているようです。国の経済が思わしくないとき、まず保護すべきは自国民であり、移民は劣後すると考えるのが自然かな、と。そう考えると、今の手厚い福祉政策が今後も継続すると楽観視するのは少しリスクがある気がします。

フィンランドに限らず、北欧諸国の出生率は軒並み低下傾向

冬の気候

そして最後に無視できないのが、長い冬の気候。ヘルシンキの冬至前後の日の出は9時半ごろ、日の入りは15時ごろなので、日照時間がたった5時間半! 気温は氷点下。この暗くて寒い冬を乗り切るため、フィンランドの人たちは昔から「おうち時間」を快適にしようと、デザイン性の高い家具や雑貨が生まれたとも言われています。まだこの国の冬を体感したことがないので、そこが若干不安です。

ヘルシンキ滞在中のAirbnbのリビングルーム。テーブルと椅子はArtekの製品。
Artekのリユース品専門店「Artek 2nd cycle」

それでも魅力的な国、フィンランド

以上、フィンランドで生活するうえで不安に感じる点をいくつか挙げましたが、旅行先として考えればフィンランドはとても過ごしやすい国だな~と感じます!人との距離感は日本と似ていて、子連れには特に優しく接してくれる人と社会。豪華絢爛さは無いけれど、シンプルでセンスの良い街の文化。どこにいても自然を感じることができる緑の多さ。治安が良く、子連れでも安心して散策できる街。日本からは直行便でも12時間以上かかってしまうけれど、またぜひ行きたいなと思わせてくれる国でした🇫🇮

これでまで数回にわたってフィンランド旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました!🤗

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