『Staylinkのこれから〜2年と2ヶ月ゲストハウスで働いてみて〜(河嶋編)』
年末特別企画、最後の締めとして僕(河嶋)視点の今までの振り返りと、これからのStaylinkについて書いていきたいと思います。
【振り返りその① 今この瞬間が、自分をつくる】
「あの時があったから今の自分がいます」
こう思えるシーンや出来事は、誰しも心の中に持っているものだと思う。
僕がこの2年2か月を振り返って、同じ質問をされたら、こう答える。
「あの時じゃなくて、毎日がそんな感じかも」と。
そう思えるほど、毎日が倍速早送り状態で、目まぐるしく変化して、濃すぎる2年と2か月だった。
ゲストハウスwayaがオープンした瞬間から、“3人の前向きニートたち”から一転、僕たちは“3人のゲストハウスオーナー”になった。
おそらくこの一文だけで、とんでもない変化に僕らが直面したことが伝わるのではないかと思う。
そして、2号店ゲストハウスyuyuの立ち上げを決意。同時に、新たなメンバーが6名増えた。この瞬間から僕たちは、“3人のゲストハウスオーナー”から“3人の経営者”になった。
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自分たちの情熱とか希望とか、ありとあらゆる想いをつめこんだゲストハウスwaya。
2号店ゲストハウスyuyuは、ゲストハウスwaya no.2じゃなくて、wayaとはまた違う、新しい領域のものを絶対に生み出したかった。
自分たちのすべてを詰め込んだwaya。そして、まったくの0からではなく、wayaを運営しながらの新店舗の立ち上げ。3人ですべての時間を注ぐことも不可能。立ち上げにかかる費用もでかい。ありとあらゆるリスクが襲いかかってきた。
「ほんとに今のタイミングだったのか…」
実績もまだまだ足りない僕たちなのに、今度は、新たなメンバーも増やしながら、大きな金額をかけて、うまくいかなかったら終わりの状況に突撃していく。
明るい未来も、解散という苦しい未来も、どちらも現実になりえる状況だった。
そんな時に、絶対的な心の支えになったのは、wayaの立ち上げ頃の自分たちだった。
あの時は、うまくいくかなんてまったくわからないのに、悩むことも不安に思うこともすべて感じる暇もなく、自分たちの想いを実現させるためだけに無我夢中になっていた。
間違いなく自分の人生が変わった体験だと思う。
そして、自分たちがつくったゲストハウスで、たくさんの人の人生が変わっていく体験もした。それは僕たちが何か特別なことをしたわけではなく、僕たちがつくった”waya”が人の人生に影響を与えてくれた。
実際に、新しく僕たちの会社に加わってくれたメンバーは”waya”との出会いによって、転職をしたり、移住したり、国境を越えたり、人生の新たな1歩を踏み出してくれた。
そうして加わった新たなメンバーが、今度は僕たちがつくった会社を大きく変えてくれた。
僕たちにはない力を発揮して、そして、その存在が僕たちを奮い立たせてくれた。
こんな最高に大好きと思えるメンバーと立ち上げたゲストハウスyuyu。
3人の想いがつまったゲストハウスwayaにも、そしてゲストハウスyuyuにも、3+6の想いが詰まっていった。
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僕にとって、「あの時があったから」の“あの時”と思える瞬間は、
どんな人が周りにいて、その人たちがどんな表情をしているかだ。
僕の周りには、「この人がいたから」「この人がいるから」「この人のためなら」
そう思える人がたくさんいる。
だから、毎日が“あの時”であり、今の自分がいると思える。
どんな人が周りにいて欲しいかは、自分がどうありたいかという想いの鏡だ。
どんな自分でいられるかは、自分にしか決められない。
難しいことだけど、もし自分が少しでも変わっていけば、周りの環境は少しずつ変化していく。これは自己啓発書に書いてあった言葉を引用したわけじゃなくて、僕が2年2か月の時間の中で経験したことだ。
僕はこれからも、毎日を“あの時”=“今この瞬間があるから”にしていきたい。
そして、常に自分を変化・成長させて、今度は周りの人に「この人がいるから」「この人のためなら」そう思ってもらえるような自分でいたいと思う。
“今この瞬間”が、絶対に今の自分をつくっていく。
2年2か月の学びは、あたりまえのことのようで、とても大きな学びだった。
【振り返りその② 経営者ってなんだ!?】
振り返りその①でも書いたが、僕たちは2号店の立ち上げを決意して、新たなメンバーが加わることが決まった瞬間から、“3人のゲストハウスオーナー”から“3人の経営者”になった。
正確には、ゲストハウスオーナーも経営者を意味するのかもしれないが、3人だけだった時は、どのようにゲストハウスを運営していくかが考えることの中心だった。そこから、ゲストハウスの運営だけではなくて、会社全体のこと考える必要性はでてきたのだ。
会社としては、ゲストハウスの運営に加えて、「Tabitomo」という旅行関係の事業も社員のプーくんと一緒に今年の夏に立ち上げた。
http://www.tabitomo.info/
ゲストハウスの運営だけではなくて、会社全体が今どんな状態なのか、これからどこにみんなで向かっていくか、舵をきっていかなければならない。
今まで会社全体なんて言葉を使ってなかった僕らが、急に“会社”という言葉を強く意識するようになっていった1年でもあった。
経営者になった今、「経営者ってなんだ?」と日々考えているが、1つの答えにたどり着くことは未だにない。
利益最大化が経営者の役割でもあり、みんなをまとめていくことも経営者であり、まだ見えていない未来を形作っていくことも経営者の役割でもあると思う。いろんな役割がある。
色んな役割がある中で、僕が一番大事にしたいのは、最後の責任をすべて自分が担うということだ。そして、その上で、みんなを信頼して、「お願いします」って言えるか。
能力的には、僕よりも優れている人はたくさんいる。でも、自分たちで起こした会社である以上、責任を負うことができるのは自分たちでしかない。
だから、「責任を背負う」のではなく、前向きに「担っていく」という意識を大切にしたい。そして、働いてくれる人が、その人が持っている120%の力を発揮できるような環境をつくっていきたいと思う。
こうやって振り返ると、自分も少しは経営者っぽくなってきたのかなぁと思いつつ、
「役割が人を育てる」理論が本質で、この役割を担わせてくれているみんなにとても感謝しています。
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「共同経営は絶対に失敗する」
何度も言われた言葉ですが、僕は自信を持って、本当に信頼できる人と行う共同経営は、何倍速ものスピードで物事を成長させてくれると思う。
そういった意味で、本当に一緒に経営しているりょうへいと木村くんには、とても感謝している。2人の存在が、自分自身をとても成長させてくれた。
これからも、「経営者ってなんだ?」という問いと向かい合って、良い会社にみんなでしていきたい。
【これからのStaylink。】
当たり前のことですが、年末が過ぎれば新しい年がやってきます。
Staylinkという会社として、これからどんな未来に向かっていくのか、そして、どんなことを現実にしていきたいかを、この場を借りて最後に発表したいと思います。
僕らはある決意を12月の経営ミーティングで決意しました。
それは、まず30歳までに(あと5年)、47都道府県すべてにゲストハウスを展開していくことです。
47都道府県に強いこだわりはありませんが、北海道を拠点としながらも、全国にゲストハウスを展開していきます。
これまで、多店舗展開を明確に目指すという話は3人で議論したことがありませんでした。
なぜなら、明確な理由がなかったからです。
ただ僕たちはゲストハウスを展開していく明確な理由を見つけました。
それは、僕たちのように「仕事が楽しい!」そう心の底から感じられる人を増やしていきたいという想いです。
もちろん、生きていくためのお金を稼ぐことはとても大事なことです。ただ、それが目的になってしまうと、人生の時間の大半を捧げる仕事が、義務になると思います。
そうではなくて、自分の経験であったり、成長であったり、挑戦することであったり、誰かと新しいことを生み出すことであったり、こういったことに仕事の価値をおける人を増やしていきたいです。
仕事が楽しくなると、自分の人生が楽しくなっていくと思います。
そして、仕事が楽しいなと思っている人たちが運営するゲストハウスや旅行サービスは、
きっと泊まりに来るゲストさん・参加する人にとって、素敵な場所や体験になると信じています。
今年1年は、ゲストさんが最大限満足してもらえる環境をつくるために、一緒に働く人たちの働き方改革をしていきます。
具体的には、
① この1年で、会社として一緒に働く人に対して、その人のやりたいことを応援するための仕組みや、仕事が楽しくなるような”Staylinkだからこそ”の仕組みを構築していきます。
② 今後、「ゲストハウスの多店舗展開支援するよ!」「ゲストハウスつくってよ!」というような、物件を所有するオーナーさんや、ゲストハウス開業・もしくは僕らの会社自体に投資をしてくれる方を募り、様々な企業や団体と連携しながら、全国展開に向けて動きだします。
③ そして、新たなメンバーを増やしていき、「働くこと」の固定概念を変えていきます。
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まずは、来年度から1名新卒で僕たちの会社に入社してくれることが決定しています。
彼は福岡出身で、もともと自転車で日本1周しているときに、wayaに興味をもってくれて、そのまま1か月間waya barの立ち上げに関わってくれました。
彼にとっては、社会に出て初めて働く会社が僕たちの会社になります。
彼が、仕事は楽しいものだと感じて欲しいですし、一緒に働いている人たちにリスペクトを感じ、彼の成長につながるような環境をつくっていきたいと思っています。
目標は大きく掲げながらも、実現していくまでの道のりは山登りのように1歩1歩進んでいくしかありません。
来年1年も、1つ1つ積み重ねて、今よりも、もっとおもしろい活動や、おもしろい仲間に出会えるように進んでいきたいと思います。
これからも、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。
2016年12月30日 合同会社Staylink代表 河嶋 峻
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私たちの理念や実現していきたい世界に共感してくださる「ゲストハウス多店舗展開支援するよ!」「ゲストハウスうちの街でつくってよ!」というような、物件を所有するオーナーさんや、ゲストハウス開業・私たちの会社に投資してくれる方、私たちの会社に運営を任せたいという方がいましたら、ぜひ下記までご連絡ください。私たちがどのような形で展開していきたいかのイメージをお伝えいたします。
Email: shun.kawashima@staylink.co.jp