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Rー1グランプリ2022感想!

昨日、R-1グランプリというピン芸人日本一を決める大会が行われ、お見送り芸人しんいちさんが優勝しました。おめでとうございます。

今年R-1グランプリは20周年だったんですね。ちょっと感慨深いものがあります。というのも僕は、R-1グランプリの第一回のスタッフをやってたんですよね。

第一回はだいたひかるさんが優勝されたときです。優勝直後に吉本の社員さんとだいたさんと僕の三人で、焼き肉を食べにいった記憶があります。

当時のR-1って、座布団の上に座って芸をしなければならないというのがルールだったんです。座布団の上から落ちたら失格なんですよね。

Rって『落語』のRですからね。だからピン芸というよりも一人喋りという想定でした。

それがたしか第二回から座布団なしのなんでもありの大会になったんです。さすがに座布団の上に座ってとなると芸の幅が狭まるからです。

それからフリップ芸やいろんな小道具を使ったりする芸が産まれてきました。

一昨年の優勝者の野田クリスタルさんのゲームネタを見たとき感動しました。最初の座布団ルールを知っている人間からすると、すごい進化だと感じたんです。

ただ今回の決勝戦のファイナルで、しんいちさんとZAZYさんの戦いとなったんですが、その進化が裏目に出たんじゃないかと。

しんいちさんは歌ネタと呼ばれる芸です。ギターを弾きながら毒っ気のあるネタを繰り出すというものです。

一方ZAZYさんは、デジタル紙芝居と呼ばれるものを披露されました。モニターにイラストを表示させ、それをリズムに乗せるネタです。唯一無二のZAZYワールドです。

ZAZYさんは以前はアナログのフリップを使ってたんですが、去年クリップを取り忘れてフリップがめくれなくなるというトラブルがあったんですよね。

もう二度とそんなミスはしない。そこでイラストフリップをデジタル化して、モニターに表示するという手法になりました。よりテンポも上がって面白く進化したんです。

しんいちさんとZAZYさんどちらもドカンドカンウケていました。さすがファイナルに勝ち上がった芸人さんです。

ただ笑いの量では若干ZAZYさんの方が上回っているかなという気がしました。そこで僕は優勝はZAZYさんだと思ったんですね。

結果は2:3でしんいちさんの勝利。1票差というほんと紙一重の差でした。

この1票差がなんだったのかと考えると、紙芝居をデジタルにしたことだったんじゃないかなあと。

デジタル紙芝居という形式にしたことで笑いの量は増したんですが、R-1という大会で評価するとなると、そのデジタル形式が減点の対象になったんじゃないかと。

もしかすると去年のアナログ紙芝居だったら、減点がなくて優勝もあったんじゃないかと感じたんですね。

アナログとデジタルの差とでもいうんでしょうか。人間が評価するときって、アナログの方が上回るんでしょうね。

CGで描いてプリントした絵って、絵画展とかでまだ受けいれられないじゃないですか。その感覚に近いのかなと。

ギリギリに競った展開になったからからこそ、最後の最後でその差がでた気もします。これは審査員の方も相当悩まれたんじゃないでしょうか。

人間の感覚って面白いなと改めて感じました。


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