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自分を縛りつけていたものは、自分。

私は過去、火星人でした。
火星人になりたくてなりました。

なぜなら、
地球に存在する人間として、
自分は相応しくないと思ったからです。

周りの人が笑うことの何が面白いのかがわからない。

「楽しい」と口にするその感情の源がわからない。

周りにいる人たちが、皆同じ目的で同じ方向を見ている中に自分もいる時、

キューっと自分がどんどん小さくなって、何も考えられなくなってしまう。

また、人間の顔についている目、鼻、口といったものが、

ただの生命存続のための器官だと思った瞬間、人間は化け物だと思って怖くなりました。

自分は、地球に生まれたことが間違いだったんだと悟りました。

だから、火星人を名乗り、自分の中の自分の世界を保とうとしたのです。

火星人だと言い放った瞬間、全ての悩みから解放されたような気持ちになりました。

世の中のおおよそのことが下らないと思っていたので、

火星人になったことで、その下らないことにも付き合わなくていいのだと気楽になったのです。

ところが、今、私は人間となっています。

人間として、様々な感情を認められるようになったのです。

まだまだ共感なんてものはないと思うこともあるのですが、

それでも自分の抱く感情や自分の考えを、それでいいと思えるようになりました。

自分を縛りつけていたものは地球ではなく、自分自身の中に構築されたステレオタイプだったのです。


生まれた惑星のせいにしてはいけない。

自分のことを無視して、自分以外のもののせいにしてはいけない。

今はそんなふうに思います。

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