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持ち運びできる"おりん"

皆さん、こんにちは。山口久乗の新入社員、りんこです。

最近の高岡(富山県)は、暑い日がずっと続いており、蒸し暑さと戦いながら働く毎日です。

お盆の季節は、ご先祖様に手を合わせる機会が増えますよね。そんな時期だからこそ、今回は持ち運びできるおりんについてお話します!

1.持ち運びできるおりんって?

一般におりんは仏壇に置いて使われており、「持ち運びできる」という感覚は、あまりしっくりこないと思います。

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過去の記事で、久乗おりんは仏壇に置いて使うだけではなく、「仏具としての用途以外でもおりんを鳴らす」ということについてお話してきました。気持ちを切り替えるため、落ち着きたいため……様々な理由でおりんを鳴らそうと思うときはたくさんあると思いますが、その時、必ずしも手元におりんがあるとは限りません

しかし、久乗おりんのなかには、ポーチが付属されているものや、金具がついていて吊り下げられるものなどといった、持ち運んで使うことを考えて作られたおりんもあるのです。

それでは、紹介していきましょう!


2.持ち運びできる久乗おりんたち

1.おともりん

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おともりんは、紐のついた天然石と和紙の袋がセットとして付いている小さなおりんです。

天然石でおりんを叩いて鳴らします。和紙の袋はポーチとしての役割もありますが、おりんの下に敷いて固定する布団としても使うことができます。

この和紙の袋は、富山市八尾町の和紙製作所、桂樹舎手漉き和紙を使用しています。鮮やかで独特な手漉き和紙を、おりんとセットで楽しむことができます。

和紙袋と天然石の組みあわせは5種類。おりんは光彩色と漆黒色の2種類を選べます。

小さなおりんですが、音はかなり透き通って響きます。おりん初心者の方にもおすすめな可愛いおりんです。


2.巡礼印金

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次は、持ち手つきのおりん、巡礼印金を紹介します。

おりんの種類の中に、印金と呼ばれる持ち手つきのおりんがあります。お坊さんが仏事の際に、持ち運びやすいように作られたものだそうです。

しかし、お坊さんだけではなく、皆さんにもお墓参りや巡礼などでおりんを気軽に鳴らして頂きたい……そういった思いで、印金をもっと身近な存在にしたのがこの巡礼印金です。

紐の先端にある天然石のヘマタイトでおりんを打って鳴らします。

おりん内部にはステンレスが仕込まれていて、磁力を帯びているヘマタイトにくっつくようになっています。使わないときは紐を持ち手に巻き付け、内部にヘマタイトを入れて収納できます。

また、おりん部分を覆うポーチが付属品として付いているので、持ち運んでいる際におりんが傷つく心配もありません。

持ち手つきのおりん……斬新で面白いおりんですが、かさばらず運びやすいのも特徴です。


3.くまりん

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次は、野生動物との遭遇を回避するために作られたくまりんです。吊り下げられるよう上部に金具がついているので、かばんやベルトなどにつけて持ち運ぶことができます。

ハイキングや登山などで身に着けると、くまりんの軽やかな音が足取りを軽快にしてくれますよ。

”動物避け”として売っているおりんですが、くまりんを仏壇に吊り下げ、仏りんとして販売している仏壇店もあるみたいです。

キーホルダーやチャームのように、身につけて使うのもいいですね。いろんな使い方がありそうです。



3.ライフスタイルに寄り添った久乗おりん

おりんが仏具としてのイメージが強いと思われるなか、インテリアや生活雑貨などとしての使い方も提示してきました。

おりんで作った風鈴「りん風りん」、おりんで作った熊鈴「くまりん」、雑貨のような可愛い「まわりん」や「ことりん」などの商品で、新しいおりんの魅力に気づくことができたと思います。

お墓参りや巡礼など、従来のおりんの使い方でおりんを鳴らしたいと考える方たちに対して、久乗おりんの「持ち運んで鳴らす」という使い方は、いまのライフスタイルに寄り添った新しいおりんの魅力のひとつだと思います。

仏さまや神さまをお祀りする、墓参りする、寺社を詣でる、巡礼するなどの文化は脈々と今に受け継がれています。

ただ、今の生活スタイルに合わせて、おりんも含め、仏具の形も変化しているのだな、と感じました。

りんこでした、また次回もよろしくお願いします!


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