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初夏に着たい木綿の着物[#2]通販で購入した着物に袖を通した日🎐


前回のおはなし

前回の記事で木綿着物についてと、アンティークショップ(今回は通販)で着物を購入する際に私が気をつけていることについてお話ししました。
今回は、アンティーク着物を購入した時のルーティーンと、お出かけした日の記録です。

アンティーク着物を購入したらまずすること

着物が届いた時に私がいつもやっていることは主に3つです。

やることその1:着物の状態の確認
写真で送られたシミや汚れがイメージ通りか、生地のスレやほつれ、糸が弱っている箇所はないかなど全体的な状態を確認します。よくあるのは色味の違い。白だと思ったらグレー寄りだったとか、思ったより黄ばんでるとか、実物をみて驚くことも。逆に、思ったより綺麗な色!とテンションが上がることもあります。大雑把な私は、比較的お安く手に入れているということもあり、あまりガッカリしたことはありません。

やることその2:サイズの確認

まずは羽織ってみて袖の長さをみます。その後腰紐一本で緩く着物の形に着付けて着丈を見ます。「2cm短い」とマイサイズとの差を頭で理解して定規を見ながらイメージをしていても、実際に羽織ると思ったより短く感じたりします。長い場合も同じですね。着物から長襦袢が2mm出ているだけでも結構見た目に響きますし、実はその1mmが大事だったりして。それでも、アンティーク着物においてドンピシャなサイズの着物に出会うことはほぼありません。マイサイズとのずれをどうアレンジするかも、楽しみのひとつだと思っています。

やることその3:クリーニング
私は家で洗える着物のときは一度洗濯をします。いつから店頭に置かれているかも、保管状態も、クリーニング済みかもわからないことがほとんど。箪笥の匂いが染みついたものもあります。写真では匂いは分からない…。
今回は木綿だったので、ぬるま湯と洗剤で揉み洗いをしました。すすぎはしっかり、脱水は軽めに。バスタオルで挟んでくるくる巻いて、押すようにしてタオルに水分を吸収してもらうだけ。絞ったりはしません。水が含まれた状態のまま風通しの良い日陰に干します。水の重みでシワが伸びてくれるのでアイロンいらずで楽ちんですよ。ハンガーはできれば着物用を。浴衣のような軽く伸びにくい生地のものは100均にあるバスタオルハンガーでも大丈夫です。
洗えない着物の場合はひたすら陰干しで脱臭をしたり、どうしても気になる場合はクリーニングに出しています。(でも、あんまり出したことはないかな。)


いざ、おでかけへ

着物の状態とサイズ感を確認して洗濯を終えたら、いざおでかけです。

緑に映える白と空色の染め模様。
帯は白ですっきりと。帯留めは涼やかな雪の結晶❄️

今回の着物は思ったより薄手で、木綿の夏着物というよりほぼ浴衣な印象。木綿は夏以外に重宝する着物ですが、この子は色も爽やかだし、袖の長さや着丈も少し短いので、あえて初夏〜真夏で楽しんでいこうと思います。(夏の着物は手元が短めでも大丈夫。涼しげで可愛いなと思っています。)

袖の長さが合う長襦袢がなかったので「浴衣+aのすゝめ」の記事でも紹介した衿付き襦袢を合わせました。浴衣に合わせるだけでなく着物にだって合わせることができるので、このアイテムは本当に便利です。

実は今回、とことん気楽に楽しみたくて”腰紐一本着付け”に挑戦しました。着物のへその部分に腰紐を締めただけのこの着付けについてはまたいつかレポートしたいのですが、綿の衿付き襦袢と木綿の着物だったので、程よい摩擦があり、腰紐一本でも最後まで着崩れることはありませんでした。

いつもの道も、着物だと少し新鮮に

夫と一緒に25分ほどお散歩をして気になるカフェへ。着物を着てお出かけというと、美術館とか観劇とかおしゃれなアフタヌーンティーやホテルディナーなんかが浮かびますが、私はもっぱら散策です。電車に乗ったりお散歩したり、なんでもない日と同じように過ごします。気になるお花屋さんを覗いて、こうやってカフェでくつろいで、帰りに見つけたお店でお買い物をして。肩の力を抜いて日常を楽しむ先に、着物がある。それが私の理想の生活です。

カフェに到着!ジンジャエールとパウンドケーキ、美味しかった!
テラス席が心地よい季節。癒されました🌿

ときどき散歩で訪れる場所だったけれど、着物だと少し新鮮な気持ちになるのは、いつもと体感が変わるから。天然素材に包まれる心地よさ、お腹が守られている安心感、カランと響く下駄の音。着崩れないように自然と姿勢が良くなって、視線が上がって、いつもよりも景色がはっきりと目に映る。着物は五感を通して楽しむものなのだといつもハッとさせられます。

帯は吉弥結びで、椅子に座ってもくつろげるように

木綿だからこそのここちよさ

風が心地よく袂をすり抜け、クーラーの効いたお店の中でも寒くならない程のほどよい厚み。ほんとこの季節にちょうどいい木綿の着物。

帰ってきてからの手入れが楽なのも好きなところ。
あんまり洗いすぎると生地も悪くなってしまうので毎回洗濯はしません。
特に汗をかいた部分(脇や腹回り)に水を吹きかけ、軽く叩くようにタオルドライをすることで汗の成分をとることができます。その後はひたすら陰干し。シーズンが終わるまでできるだけ着たおして、しまうときはまた家で洗濯をします。白いシャツの衿元が一年経つと黄ばむように、着物だって汗がついた部分が黄ばみます。黄変染みになると手に負えないので、細やかなケアが大切です。そこでざぶんと洗える木綿の楽なことといったら。もう、大好き。

夏の着物ライフ、一緒に楽しんでいきましょう🌼


おわりに: このnoteについて

ここまで読んでくださりありがとうございます。
このnoteがどんな目的で書かれているかについてはこちらの記事に書いていますので、初めてお越しの方はぜひ読んでみてください。
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