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不倫を非難するのは愚かなこと

とかく人間は人のスキャンダルが大好きだ。

女性週刊誌を見れば一目瞭然だが、特に女性は、人間関係の話しが大好きだし、ゴシップネタがないと生きていけない。

どう考えても会ったこともない他人が結婚しようが、不倫しようが、離婚しようが、まったく関係のない話なのだが、あなたの脳はいつもテレビで見ている芸能人を近所の親しい親戚のように錯覚してしまう。

そして、ゴシップネタに一喜一憂して日々精神を消耗する。

男と女の関係はいくらきれい事を並べたところで、繁殖(セックス)を抜きに語れないし、存在を支配している潜在意識は、どうやって効率的に自分の遺伝子を後世に残すことしか考えていない。

すべての人間は一つの生命体としての存在でもあり、種が生き残るために個別の人間同士に競争を促し、より良い種を後世に残すための繁殖につながる行動を優先させる。

つまり、自分のDNA情報をいかに数多く未来の世代に引き継がせるかに逆らうのは、物事の優先順位から考えれば簡単ではないし、そんなことを容易にできるような種はとっくに絶滅している。

だから、今生きている我々は、非常に強い繁殖欲求が埋め込まれている人類の子孫であるから、根本的には動物と大差ないともいえる。

『そんなことない!人間は動物でないし、理性がある!』

こんなことを、声高に叫ぶ人ほどよく考えてほしい。

煩悩がなくなったら、人類は絶滅してしまうのだ。

人類の命を支える根本的な、欲求である食欲、性欲、睡眠欲、どれを欠いても人類は簡単に滅亡する。

別に人類が絶滅したところで地球は無くならないし、以前地球を支配していたと言われる恐竜も絶滅しているから、地球規模の大きな視点で考えれば、人類の存続自体も対した問題にならない。

だが、不倫を声高に非難する人もそこまでは考えていないだろうし、人類が絶滅したら困ると思っているに違いない。

不倫が無くならないのは、繁殖のために有利に働くからに他ならず、男女とも必要に迫られてのことになる。

今回は不倫と男女関係について、より深く掘り下げて考えてみる。


男性が最も恐れる驚愕の事実

生まれたばかりの赤ちゃんを初めて見たとき、私達が言う第一印象は、実は驚くほど先入観を持って、赤ちゃんとその父親と思われる人物との間に似たところはがないかを探している。

この無意識で行われる行動の背景にあるのはなんだろうか?

血液型の研究から算出した結果によると、全世界で約10%の子供たちは実は自分が父親だと思っている男性の子供ではない。

チャイルド・サポート・エージェンシーによると、世界的に見て、実の父親ではない確率は、なんと約15%もあると報告されている。

しかもこの15%という数字は、実際に生まれた子供たちの比率である。

だから、妊娠した子供が父と思われる男性の子ではない比率は、実際にはもっと高いものになるだろう。

なぜなら女性は、夫以外の男性との間にできた子供を中絶する可能性がより高いからである。

これは主に夫が、自分がお腹の子の実の父親でないことを知っているか、あるいは気づく可能性が高い場合に起こる。

つまり、中絶は不倫のコストを避けようとする女性の意図の現れである。

精密なDNA鑑定検査は人間には行われていないが、「一夫一婦制」をとる多くの種類の鳥には調査が行われている。

その結果によると、オスが他の雄のヒナを育てている確率は、人間の場合より高く、なんと約30%である!

つまり、平均的なオス鳥は平均的な人間ほど、ヒナ鳥が自分に似ているという保証はないということになる。

男性にとって最も恐れられているのが、他人のDNAを受け継いだ子供を育てることになるリスクだ。

だから、生まれたばかりの赤ちゃんに対して、誰もがみんな無意識に父親とのつながりを見出そうとすることになる。


男性が女性に持つ所有欲と嫉妬心

突き詰めれば、男女の関係は繁殖と子孫繁栄がすべてだと言っても過言ではない。

上っ面で理性的に見える出来事の多くは、繁殖のための行動と深くリンクしている。

いくら理性を声高に叫び、きれい事を並べたところで、自分のDNAをいかに効率的に数多く後世に受け継がせるための優先プログラムには逆らえないのだ。

そのためにリスクを犯しでも不倫をしてしまう人達が出てくるのは当然である。

子孫繁栄の観点から見ると、身持ちが固いことと、簡単に男女の関係を広げること、どちらの方がメリットがあるかは簡単には言えない。

失敗をおかせばどちらの場合でもメリットはなくなる。

男女とも何人かの候補者の中から適切でないパートナーを選ぶのは、一つの過ちである。

人類全体の繁栄を考えると、状況判断を誤って、貞節であるほうがいい場合に不倫をし、不倫をしたほうがいい場合に貞節を守ることも過ちとなる。

男性がパートナーの不倫を防ごうとして一生懸命になりすぎたり、あるいは無関心すぎるのも過ちである。

DNAの世代勝ち抜き競争で成功する人々は、状況を正しく判断し、適切に処理する人々である。

男性はパートナーの浮気のチャンスを減らそうとするために、所有欲と嫉妬心で相手を縛ろうとするのはよくあることだ。

それは、パートナーが自分のところから去る事以外に、意図せず自分以外のオスのDNAを受け継いだ子供を育てさせらることを恐れているからでもある。


女性にとって不倫されるリスク

女性にとってパートナーの不倫を防止することは、どうしてそんなに重要なことなのだろうか?

子孫繁栄の点から見れば、女性はパートナーの不倫によって失うものが大きく分けて3つある。

1つ目は、その男性の財産、時間、エネルギー、そしてその他の資質を、もう一人の女性と共用しなくてはならないことである。

これは、正妻の女性には耐えられないので、不倫した相手を『どろぼう猫』呼ばわりする。

2つ目は、自分への援助を減らしつつ、最終的に男性が他の女性のほうへ行ってしまうこと。

これも自分の子供達が、後世に有利に子孫を残せる可能性を大きく減らすことに直結する。

3つ目は、パートナーが不倫で性感染症にかかる危険性があるので、女性も感染する危険性が高くなってしまうこと。

しかし不倫において、男性には大きなリスクとなる要素が、女性側にはない。

それは、男性と違って、女性はパートナーの恋人の子供を育てさせられるという罠に陥ることはないのだ。

だから全体的に見ると、不倫は男性より女性にとってのほうがわずかに危険性が少ないことになるだろう。

その結果、パートナーに対する所有欲が圧倒的に強いのが男性で、時には殺し合いにまで発展してしまう。

すべてを考慮してみると、女性の方が創造力の面から見ると不倫を巧妙に行っている。

平均的に男性はウソが下手だし、女性より不倫をすぐに発見されやすいからだ。


感情的に不倫を非難するのはポジショントーク

上っ面で感じられる意識できれい事を言ったところで、あなたを支配しているマスタープログラムの潜在意識は、自分のDNAをいかに次世代に有利に受け継がせるかを最優先に選択させようとする。

そのために不倫が必要と判断したなら、よほど『意識』レベルの高い人でない限り、理性など到底太刀打ちできないだろう。

感情的にきれい事並べたところで、所詮それぞれのポジショントークに過ぎない。

男性にとって衝撃のデータからわかることは、不倫によって子孫繁栄を強化できる人々が確実にいるということになる。

一方女性にとっても、できるだけ優秀なオスのDNA効率よく獲得するために不倫を受け入れる願望が、潜在意識には間違いなく存在している。

人類全体の子孫繁栄の面から言うと、不倫は男女双方に利益をもたらす可能性があるのだ。

個人としては、不倫はうまく隠し通せたとしても、その代償が高くつく可能性があるのも事実だ。

実は、長期にわたる関係をつくる人間の男女と、動物のオスとメスにおいて、繁殖戦略にほとんど変化はない。

つまり、パートナーの不倫は防ぎ、自分はわからないように不倫を試みるのである。

不倫によるメリットがデメリットを上まわることもあるし、そうでないときもあるだろうが、子孫繁栄が成功するのは、意識的にせよ無意識的にせよ、いつ不倫して、いつ不倫しないのが得策であるのかを正確に判断できる人達なのである。

そして多くの場合、潜在意識の支配下から逃れようのない人達は、無意識的に不倫の判断も下すことになってしまうので失敗も多くなる。

一方、人生の支配権を自分自身で取り戻せる『意識』レベルの高い人達は高度な選択が常に可能になるため、次世代へも有利に遺伝子を引き継がせることができる。

不倫は人類繁栄の観点から見て、自分達だけの問題でなく当人がより大きなコストを負うことなく、何世代にも渡りDNAを幅広く後世に引き継がせるメリットを得られる場合にのみ、有利に働くことだけは間違いないだろう。

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