見出し画像

[第2回] 働き方“快”革 ×顧客満足

リンエイ株式会社は、岐阜県に本社を置く自転車関連アイテムの商社。
「商品開発力」「サービス提供力」「現場主義」の3つの営業コンセプトに基づき、サプライから商品開発まで手がけています。
オープン社内報RINZINE(Rinei Interview Magazine/リンジン)では、
リンエイで働く人、リンエイに関わる人に、熱い思いを語っていただきます!

RINZINE第2回は堤 直樹さん(営業促進部 営業1課 課長)、柴田友子さん(営業促進部 カスタマーサービス課 主任)にインタビュー。3年前に導入された「移動休日制」によって、社員の仕事や暮らし、お客様の満足度はどう変化したのでしょうか。


会社は休まず、社員は休む

画像5

――まず、お仕事の内容を教えていただけますか?

堤課長(以下 堤):僕は営業なので注文を取るのが仕事です。プラス、新しい取り扱い商品を探すとか、商品企画、新規顧客の開拓もやっています。

柴田主任(以下 柴田):カスタマーサービス課(以下CS課)としてはお客様のご注文をシステムに反映して出荷までつなげたり、お問い合わせにお答えしたり。私は部署内の勤務管理や他部署との連携、お問い合わせ対応のアドバイスなども行っています。

――数年前に制度が変わって会社の稼働日が増えて、なおかつ社員の方のお休みも増えたそうですね。

:年間休日が100日から126日に増えました。以前は土曜日は隔週で休業だったんですが、今は土曜日は全て営業日になって、会社としての休業日は日曜日と年末年始とお盆だけ。ですが社員は全員完全週休2日、それと祭日分もお休み。日曜日は固定休で、あとは個別にスケジュールを組んでいます。移動休日制になって、祝日と土曜日の注文が6割増になりました。

柴田:各部署でシフト管理していて、CS課ではまず課員それぞれに出勤できない日を聞いて(スケジュールを)組んでいく感じです。基本的には休みたい日には休めるように、お子さんがいたり、高齢者の方がお家にいて土日は連休にしたいとか、いろんな事情がありますから、できる限り希望に添うようにしています。誰かひとりに負担がかからないように気を配るのと、あとは時間帯ですね。勤務時間もそれぞれで、15時までの人もいれば17時半までの人もいるので、業務の進み具合も考えて。

:そうそう、ウチは半休制度もあるしね。

柴田:そうなんです、そこも自由。でもみんなよくやってくれてて、誰かがいなくても誰かがフォローに入れる体制ができているので、みんなに助けられてます。

――制度改革が発表された時の、社内の反応は?

:やっぱりな、という感じ。土曜日が休みだとお客様から「今日はやってないんだ」みたいな、がっかりする声も出ていたので、いずれ(土曜を営業日に)するんだろうなとは思ってました。当然、古株の社員からは「交代で休むなんてできるのか」「その分人材が要るから固定費が上がるじゃないか」といった意見も出ました。でも制度を変えることで売上げが上がってカバーできるわけだし、他社がやっていないことをやるっていう姿勢は、常々社長が示してましたから。多少ざわついたけど、大きな反対はなかったですね。

柴田:私は単純に、休みが増えるのがすごく嬉しかったです。

:営業は「やってみよう」っていう空気にすぐなったけど、CS課はうまくシフトが組めるか心配もあったみたいだね。当時はいろんなことのマニュアル化を一生懸命進めてたよね。

柴田:交代で休むわけなので、「あの人がいないとわからない」っていうのではお話にならないから、基幹システムの中に引き継ぎの項目を設けたりとか。「このお客さんからこういうお話があった」「これを希望されてる」というのを、それまで別のシートで管理してたんですが、システム上で全員が見られるように。当たり前のことですけど、意外と難しくて。でも「こうした方がみんなが困らないよね」ってアイデアを出して、変えていきました。

:皆さんすごく慎重だよね。トラブルにならないように先回りして対処してくれるから、助かっています。


「リンエイさん、頑張ってるね!」

画像5

――新制度になって、お客様の反応はいかがでしたか?

柴田:喜ばれているのをすごく感じるというか。今でも大型連休の前には「リンエイさん最終出庫はいつですか」っていうお電話をたくさんいただくんですが、休まずやってます、とお伝えすると「すごいね!」「頑張るね!」と言ってくださるので、お客様としてもすごく助かってるんだなって…。

:逆に「土曜日も働くなんてブラックだね」なんて言われたりして、交代で休んでますって説明するんです(笑)。お客様にとって土曜日でも発注できるっていう安心感は大きいんですね。今どきは販売店さんもそんなに店頭在庫を持たないんですよ、こまめに注文するほうがストッカーも少なくて済むし。ウチから土曜日に部品を発送できれば、日曜日にはお店で使えますから。「土曜日にお客さんが持ってきた自転車のタイヤを、切らしちゃってた!」なんていうときも、一日だけ代車をお貸しして、明日にはお渡しできますよ、って言って差し上げられる。だから売り上げも着実に伸びてます。総売上は、3年前の120%以上。取り扱い商品点数は、リンエイの常備在庫で、6000点から8000点に。2000点も増えました。

柴田:今の体制になって、各部署がやるべきことが明確になったと思う。交代で休むってことは、少人数でその日の出荷を成り立たせないといけないってことで、効率が上がったし責任感も出てきました。

:自分の課の仕事をよりつきつめてやる、というふうにね。昔は他の課の仕事も全部知ってるっていう社員がいたし、ひとつの課の仕事を全社員で手伝ったりもした。これって一見いいようだけど無駄が多かった。今は自分の仕事に集中できる分だけミスも減ったと思うし、仕事の質は上がりましたね。全員が参加する会議もなくなりましたし。その代わり、情報はシステム上に公開されていて、欲しい人が取りにいける状態になってます。

柴田:今は各課がいろんなことに挑戦してて、トライ&エラーがあるので単純に比較はできないけど、単なるミスは減りましたね。


暮らしにも仕事にもいい変化が

画像5

――コロナ禍でリモートワークも広がりました。

柴田:リンエイでも、リモートワークを取り入れています。緊急事態宣言が出たときに出勤する人数を制限できるように。最初は不安だったけど、よく上司に「全部を細かく把握しようとしすぎ」って言われてるのもあって、挑戦してみたんです。やってみたら大丈夫で、リモートワークだと物理的に距離ができるので、みんなを離れて見守れるようになりました。因みに会社としてリモートワークは今後も継続するそうです。

:営業も、数字さえ上がれば出社しなくていいよと言われてる。無駄じゃないですか?通勤時間。出社しないとできない仕事もあるけど、会社からはリモートワークを推奨されてますね。1時間早くきて1時間早く帰るっていうのも、申請すれば自由にできるし。

柴田:私は小学生の子どもがいるんですが、警報などが出ると学校がお休みになるんです。前は、子どもは元気なのに自分は出社できなくて申し訳ない思いをしたこともあったんですけど、このコロナ禍で自宅でも仕事ができるようになって、仕事と家庭が両立できるとわかって心強いと言いますか。

:この5年ぐらいは社内では改革、改革でやってきたから、コロナ対応といってもその一つぐらいの感じだね、状況としては。

画像4

――働き方が変わって、社員の皆さんの生活に変化は?

:休みを土日とつなげて連休にすれば旅行にも行きやすいですし、すごく自由ですよ。人によっては病院に行きやすいとかね。僕自身は土日にわりと働く人だから、平日休めるのは有難いですね。

柴田:私は子どもが小さいので土日休みの方が助かる。平日も、普段は学童に行かせてますが、半休が取れた日は下校させて一緒に過ごしたり。そういう、ちょっとした融通がきくのが嬉しいですよね。課のみんなは実はあまりわがままを言わないんです。でも、二十代の若い人もいるから、休みたいんじゃないかな?と思っておばさん心で勝手に連休にしてあげちゃったり、してますね(笑)。

:以前は暇な日も忙しい日も全員出勤でしたけど、今は余裕のある水曜木曜あたりは人員を減らして、立て込む月曜日に人員を増やして、という調整ができて、会社としても人員の無駄遣いがなくなったんですよね。働き方改革で、社員はプライベートが充実してストレスが減って、仕事に注力できる。お客様は欲しい時に必ず注文できる。その二つが同時に叶ったと言えるんじゃないでしょうか。

柴田:もう戻れないと思います、前の状態には。

――では最後に、これから取り組みたいことを教えてください。

:僕は自転車以外の分野にも取引先や商品を広げていきたいなと思ってます。

柴田:私は、コロナの状況が落ち着いたら他社さんに見学に行きたいです。いつも、どうすればもっと仕事がやりやすくなるだろう?って考えていて。受注から出荷まで一元化しているところ、アマゾンとか?メルカリとか?を見てみたい。部署のみんなの仕事がやりやすくなれば、お客様のサービス向上に自然につながると思うんですよね。


[インタビュー 控え室]

画像5

営業促進部 営業1課 課長 堤 直樹
リンエイは無理な残業もないし、休みも取りやすい。男性社員の育児休業取得者も2名になりました。夫が3か月の育休を取ってくれたら、奥さんは嬉しいんじゃないですか。例えば月に1、2回しか出勤しない社員がいつ現れてもおかしくない、仕事さえ任せられればね。働きやすい会社だと思いますよ。

営業促進部 カスタマーサービス課 主任 柴田友子
高校・大学と自転車競技をやっていて、結婚を機に岐阜にきた際に「こんなに近くに自転車関連の会社があるんだ」と知って、リンエイに応募しました。最初はカタログを見るだけで面白かった。お客様のお電話で「男性に代わって」と言われることもよくあって、逆に燃えて、商品に関する受け答えを予習したりして。それで、今に至る感じです。

この記事が参加している募集