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料理の実験室〜すてっぷ2『うま味があれば塩は少なくても大丈夫って、本当なの?』

実験第2弾の主役は、ブロッコリーさん。


●ブロッコリーの栄養素は?

・たんぱく質:野菜界No.1!皮膚や筋肉をつくり、美肌にも効果的
・ビタミンC:コラーゲン生成に役立ち、たるみやシミそばかすを予防
・鉄:ヘモグロビンをつくる、貧血予防
・葉酸:別名“造血ビタミン”、貧血予防、免疫力強化、胎児の先天病予防

他にもカリウム(血圧を下げる)、ビタミンK(骨を元気に保つ)、βカロテン(目や皮膚、粘膜に良い)などなど、とにかく栄養満点!
カロリーも高めなので、ダイエットや筋肉を増やしたい方々にも人気があり、最近では国の「指定野菜」にも追加されました。

*指定野菜とは…詳しい情報はコチラのページから。出典『NHK高松放送局』

茎も美味しいので皮を厚めに剥いて使っています

…と、とにかく万能なお野菜なのですが、今回はブロッコリーのうま味に注目してみました。

●ブロッコリーに含まれているうま味は?

うま味にも色々種類がありますが、ブロッコリーに多く含まれているうま味は、グルタミン酸。昆布にも多く含まれています。

このうま味には、実は「塩味を引き立てる」という効果があります。
つまり、少ない塩でも美味しく感じられるようになるということ。

近年、生活習慣病予防のためにも塩は控えるようにと、あちらこちらで言われている、うま味の力は上手に活用したいところ。

●本日の実験テーマ『うま味があると、どれくらい塩を減らせるのか。』

うま味や塩味を感じやすいスープをつくって、検証してみようと思います。

まずは、ブロッコリーを茹でます。

・茹でる…シュウ酸を取り除き、えぐ味を減らせる
・蒸す(レンジでチン)…栄養素を多く残せる

と、それぞれメリットがあるので、野菜の質や好みで選びましょう。
茹で時間は2分で十分です。

茹で上がったらスープにしていくのですが、今回はブロッコリーのうま味を更に増強させる強い味方を用意しました。

その名も、一番出汁!!!

●うま味のスペシャルな特徴

一番出汁は、昆布+鰹節でつくります。昆布にはグルタミン酸、鰹節にはイノシン酸といううま味がそれぞれ含まれているのですが、

うま味成分は、掛け合わされることによってなんと約7〜8倍もうま味がアップするといわれています!!

さぁ、一番出汁にブロッコリーを投入し、香りを逃がさないよう沸騰手前でコトコト煮込みます。

●そしていよいよ塩を投入


一般的に、料理の塩分濃度(料理の重量に対しての塩の量)は0.8〜1.0%がちょうど良いとされています。これは、実は人間の血液の塩分濃度が約0.9%であり、これに近いからとのこと。う〜ん人体の不思議。

今回、出汁は1,200g(リットル)でつくったのですが、これの1%だと12gの塩が必要になります。

しか〜し、うま味が塩味を引きててくれるという効果を信じ、水分の蒸発量も考えて今回は5g…約半量にしてみました。

塩を計って入れ、ブロッコリーが十分に柔らかくなってきたところで、ブレンダーで細かく刻みます。

●ブロッコリーのスープが完成!肝心のお味は…

美味しっっっっっっ!!!!!

えっ、本当に美味しいぞ。
一番出汁とブロッコリー、双方の香りがしっかりと立っています。
そして、しっかりとしたうま味…ブロッコリーの甘みと香りが口の中に広がります。
ブロッコリーと一番出汁、塩味だけでこれ?すごいな。

さて、肝心な塩味ですが…十分に感じます!

薄味が好きな人ならもう1〜2g減らしてもいいかもしれません。12g入れていたらむしろ濃すぎると感じてしまうと思います。

普段、料理をつくる時にどれぐらい塩を入れるか、ましてや塩分濃度を数値で出したことなんてありませんでしたが、改めてちゃんと計量してつくることで分かることもありますね。

●今回の実験の結論は…

「うま味がしっかりと引き出されていれば、塩分は半量でも十分美味しい」

でした。うま味、ばんざーーーーい!!!

ちなみに、今日は更にオートミールと豚肉(イノシン酸豊富)を加えていただきました。

うっっっっま!!!!!(しつこい)

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