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なぜ組織の目線は引き上がらないのか

はじめに

noteの確認ありがとうございます!カンリーの林です。
(はじめましての方、カンリー公式noteもあります。良ければご一読ください!)

今回はマネジメントに関する内容になります。

マネジメントについては色々と本を読んだり有識者に悩み相談したり、また前職では有難いことに年間数百万円するようなコーチング研修や外部研修などにも年間を通じて参加させてもらったので、その内容をもとに自身で実践し、”この考え方は自分にとってもしっかり言語化しておきたいと言える内容”を記載しています。

とはいえ、どんなにいいものを受けたところで実行出来なければ意味がありません。この”実行”がめちゃくちゃ難しいのですが、マネジメントに関わる方、これからマネジメントに関わろうとしてる方、視座の引き上げに困っている方へ。

せっかくなので10分くらいで読めるようにまとめてみました。よければお付き合いください!

ざっと読んだら5分くらいで終わるかもしれません!

マネジメントの壁

組織の中でマネジメントを目指している人やマネジメントに関わっている人は少なからず何かしらの”成果”を上げてきている人かと思います。

そしてそういう登り方をしてきた人は大抵最初に”ある壁”にぶつかります。

それは”自分が成果創出できてもメンバーが成果創出できない”です。

マネジメントに携わる方で、この悩みに一度も当たらない人はいないんじゃないかと思います。

めちゃくちゃ当たり前の話なんですが、一緒にはたらくメンバーとの視座やスタンスが違うことはあり得ます。だから役割に差があるとも言えます。

もちろんコミュニケーションなので、全て自責で、自分1人でなんとかする必要はないです。

ただ、あくまでマネジメントも1つの役割なので、”メンバーが出来ない(やらない)から出来ないでは役割不足”です。

組織としては採用した以上は、育成していかなければならないし、
事業としてはメンバー状況関わらず、目標成果は達成する必要があります。

人や状況に合う色々なマネジメントスタイルはあるものの、
今回は”目線を引き上げていく上での向き合い方”についてシェアします。
(※もちろん採用含めて事業として成果を上げる手段は複数ありますが、ここではあくまでもマネジメントの側面からお伝えします)

目線のズレが起こる理由

1人1人と向き合うと当然、その人によって目線のズレが発生します。

視座高くモチベーション高く仕事をしている人もいれば、パレードの法則における2:8の法則(2:6:2の法則)の通り、逆の人も組織にはいるわけです。

そしてこの目線は当たり前ですがズレます。

目指しているものも、責任の範囲も違うのですから、視座の高い低いは、メンバーとMGRだけでなく社長と役員など誰であってもほぼ確実に起こり得ます。
そしてこの”目線はズレて当然である”という認識を持っていることが第1ステップです。そこに過度に憤りや悲しみを感じる必要はありません。

ではここからは具体的に何がズレていくのか?を紐解いていきます。

目線の縦軸と横軸のズレ

結論、目線には縦軸(要求レベルの高低)と横軸(達成までの時間の長短)があります。

例えばMGRが「早く売れるようになってほしい」と言うとします。

するとどこがズレるのか?

まず縦軸(要求レベルの高低)として”売れる”という定義がズレていきます。

MGRは「今後のリーダーとして期待しているから周りにも教えられる粒度で売れるようになってほしい」と思うのに対して、
メンバーは「まずは社内表彰されるようになろう!」とズレていくワケです。

縦のズレ(要求レベルの高低)がズレることは多々ある

また横軸(時間の長短)の”早く”という定義も同じです。

MGRは「事業計画上、次の半年が勝負だから、次の3ヶ月で出来るようになってほしい」と思うのに対して、

メンバーは「半年〜1年くらいかけてじっくりできるようになろう!」とズレていくワケです。

どっちが良い悪いという話ではなくズレが発生します

この縦と横のズレを放置していると、フィードバックを行う際に、”暖簾に腕押し(言っても全然響かない)””自分と相手に温度差を感じてしまう”という話になります。

ここで重要なのは、温度差はあって当然であり、この温度差をいきなり無理に埋めにいく必要はないです。

縦軸と横軸でズレることを認識すること

目線を如何に引き上げるか

なぜ温度差を埋めにいく必要がないか。というと温度差の要因を理解した上で目指すべき視点を要求しにいかないと組織も事業も成長しないからです。

管理者の景色(事業計画や目標)が見えていない場合もありますし、
メンバー側の考えていること(仕事の目的や価値観)は知っておく必要があると思います。

ただその上でも、目線を合わせる必要はないです。ここでその差分を埋めに行こうとした瞬間に組織の強度は確実に弱くなります。

組織の目標とズレることありませんか?

例えば組織として”顧客への値上げ”を意思決定したとします。

ここでマネジメントが「確かに、俺も値上げはあんまし良くないと思うけど会社(社長)の意思決定だからね・・・」とか。

組織ではなくメンバー視点に立って会話し始めた瞬間に”メンバーの成長は終わります”

対話することや引き上げることを諦めてしまったらそれ以上にメンバーが成長することはありません。

これが活躍している人であってもそうです。

別の例として売れている営業がいたとします。

ここでマネジメントが「すごいね!そのまま来月も数字頼むよ!最高だ!」と言ってしまうケース。
特に何も言わなければ大体、そこで成長は止まります。

そのメンバーは出来る!と思い(言葉を選ばず言うと思い上がってしまい)
視座はそれ以上に上がらず、(最悪、個人視点のままで組織や事業、市場を見たアクションができない人になり)そのまま飽きて、退職したりします。

勿論、できていることはすごい!と称賛し、

「でも、こんな視点まで考えてみてほしい!」と、
どこまでも言い続けることがピープルマネジメントには求められます。

こちらは事業や組織の視点で伝えることが求められますから、相手に合わせるのではなく、事業や組織の観点を踏まえて要求をした方がいいです。

特にマネジメントに関わる以上は本人が理解できようができまいが、本人のために”言い続けられるか”が重要です。

逆に言うと、”まーこれくらいできればいいでしょう”とか、"相手が変わらなければ自分には無理なので関与しません"とか、相手にキャップを設けては良くないです。

相手が難しいかもと思っても、出来ると信じて要求することが求められます。

また重ねて言いますがメンバーの目線に同調した瞬間、組織や事業としての意思決定も鈍るので同じ目線に降りることだけは絶対に避けなければいけません。

例えば(戦略や戦術もそうですが)方針の説明は時間の許す限りした方がいいです。

ただ、”メンバーの納得(承認)がないと組織やチームとしての意思決定が出来ない状態”だと、シンプルに組織の強度が弱まり、事業の速度が落ちるだけです。

特にベンチャーでは、マネジメントの先でどこまでいってもお客様や市場に価値提供していく必要があります。もたついてる暇はないです。

自分以上に組織を成長させることができるか?視座を引き上げられるか?
組織や事業の成長にとって重要な鍵となるはずなので、どっしりと構えましょう。

組織や事業運営で最悪のマネジメントケース

目線を引き上げるためには

さて。ズレが認識できて、言い続けると決めたとしたらあとはどう引き上げるか?ですが、相手を引き上げるための1番手っ取り早い方法は”自分の目線を引き上げること”です。

目線を合わせるのでなく、もう1段、2段、自分が引き上がること。

これは相手に寄り添うコミニュケーションをする話とは別です。

自分がリーダーやマネージャーなら部長の視点で。部長なら役員や社長の視点で考えた時にどう伝えるのか?を念頭に置きましょう。

ここでは自ら問いを持つことが重要になっていきます。

売れているAさんをもっと飛躍的に活躍させるために伝えられることは?
本人の目指すべき目標を叶えるために自分が言えることはなにか?
事業や組織をより成長させるために自分自身はどの視座で仕事すべきか?
という視点で仕事をしていく必要があります。

常に自分がもう1段、2段上の視点で対話をすること

前職でも自分自身、なんとなく”30歳になるまでに事業を作れる側になりたいな〜将来は社長にでもなろうかな”と考えていて(あるあるですよね)
早期に、"同期と比較して”リーダーとか任せられることが増えた時に明確に思い上がってしまいました

そこである上司から、

「あー、そのスピードで満足していたら社長になるのは来世だね」。


と言われ、ハッとしました。
上司からすると「その視点で仕事してていいんだ。そんな目標があるのに」というメッセージだったのです。

横で比較していた自分が恥ずかしかったですし、そして同時にめちゃくちゃ嬉しい一言でした。

この一言があったからこそ、キャリアを自ら考え、何をすべきか、自然と周りに聞き、そのために必要なものを習得していくことできるようになりました。
いろんな伝え方、やり方はあると思いますが、自分の上司が「お前はそんなもんでいいの?」と言ってくれなければ気づけなかったことだと思います。

さいごに

・・・ポイントを押さえたとしても。
視座を引き上げることは簡単ではありません。だからこそ、まずは自身が視座を引き上げ続けなきゃいけないです。視座の高い人と会話すると、”もっと自分にもできそう!とワクワクする感覚”になりますよね。

この感覚を、組織で自身と一緒に働いている人も感じさせることができれば勝手に目線は引き上がってきます。

なぜかというとメンバーは一番近くで仕事しているあなたを見て育ちます。だからこそ自分自身が視座を引き上げ続けるっていうのはめちゃ大事です。年齢や経験に関係ないのが視座です。

メンバーが年上だろうと、より技術力があろうと、その上で視座を高く持って一緒に切磋琢磨していきましょう。

今回は目線のズレを紐解き、理解することから始めてみる。でした!

ということで今までお世話になった人に向けての気づきの機会提供です。

(noteを書き始めた背景、経緯はこちらです。)

もしよろしければ他のnoteも見てみてください。カンリーでも会話できるような機会提供をどんどんしていきますのでよかったら一度お話ししましょう。

引き続きよろしくお願い申し上げます!

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