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アソビゴコロって大事

何かにつけて意味を持たせない。ただ、いまを感じる。

お友達のゴールド。一緒にいると、同じものを見ていても、自分と他人は全く違うものを見ていることがよくわかる。

「遊び心って大事だと思うんだよね〜」
彼の言葉はいつもその場では理解できない。話の流れを無視したような、それでいて何故か自然な感じがする。きっと本人の感覚では、話題の中のなにかと繋がっているんだろうな。一瞬想像しただけで、私とは無縁な話に聞こえて、少し寂しくなる。

「つまり人によって美学が違うって話だよね」と返す。これもゴールドとの会話でよくあるパターン。なぜか自分が本当に言いたいことかどうかよくわからない言葉が出てきてしまう。細胞から肌の毛穴を通って、自然と沸き出てくる得体の知れない返事。彼は肯定も否定もしない。黙って受け止める。

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目の前にある枝豆と唐揚げとビールの写真を見せてきた。クリエイティブな領域で活動している人にしては、雑な写真。この日私が繰り広げた仕事の愚痴をぐちゃぐちゃな写真で表現したのかもしれない。そうだとしたら、見切れた枝豆、唐揚げよりムダに目立った空き皿、他にも何が写っているのかイマイチわからない1枚の写真だけど、どことなく味を出していると思う。

そういう人の口から出てきた「アソビゴコロ」の一言が数日経ってもじわじわ残る。耳と頭の間あたりにふわふわ浮いている。遊び心という目に見えない存在は、私にとってはきっとゴールドの魂で、いつか私の心と一体化するかもしれない。

そうなったとき、私はどんな私なんだろう。
私たちはどんな二人なんだろう。

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