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プロダクト開発組織のアレコレ

概要

京都のスタートアップ企業であるBaseconnectでプロダクトマネージャー(PdM)&プロダクト企画・デザイン部門の責任者やってるRinaです。今日はプロダクト開発組織のアレコレについて語ってみます。

組織ってなんだろう?

これまで私は大小様々な組織に属したり、組織の中のイチプロジェクトに参加したり、個人的な繋がりで興味を持った事業にちょっと関わってみたり色々な人との繋がりを経験しましたが、未だに「組織」というものが不思議で且つ最も興味深いテーマになっているのでちょっと深掘ってみようと思います。

私は今のBaseconnectに入社する時に「起業」ということも選択肢にあった訳ですが、既に25名ほどの社員を抱える「企業に属する」という選択をしました。この時選んだ理由は”共感できる明確な目的が存在したから”です。

起業とは何が違うの?

「一人では達成できない目的のために人が集まる」という意味では違いは感じないんだけど、その「目的」に拘るかどうかのような気がします。

私は個人的に自分が、「他者を魅了する目的をゼロベースで打ち立てられる」という人ではなく、「何処かに存在するけれど、まだ形として到達までは遠いものの、魅力的な目的」にコミットする方が向いてると思ったから企業に属するという選択をした(ような気がします)

そしてBaseconnectに惹かれたのは「事業成長に組織的な成長が必要だと感じたから」

で、結局「組織」って何なの?

まぁ、端的に言うと「共通の目的を達成するために集まった人の集合体?」なのかなと思うのですが、この「目的」という言葉がまた曖昧なので更に複雑性が増すというのが組織を考える時に必要なこと。

例えばこんな「目的」があります

  • 会社が描くビジョンを実現するため

  • 代表や経営者の想いを実現するため

  • 既にある事業の成長(成功)のため

  • 新しい構想をゼロから生み出すため

  • 自分の力を高めるため(経験・技術力など)

  • 家族を養うため(収入を得るため)

  • 自分の時間を大切にするため

抽象度が高いものばかりですが、これだけ挙げても既に人によって曖昧さが出ることが想像できるのではないでしょうか。

「組織」としての曖昧さをどこまで許容する?

よく企業は「Vision(ビジョン)」を掲げますが、会社という組織に属している人全てが「Vision(ビジョン)」とやらを絶対的な目的として置いている訳ではありません。例えば、Visionよりは単に代表の考えが面白そうだからとか、今ある事業に可能性があるからだとか、色々な目的がそれぞれ思い描く重要度で混ざり合って組織を構成しています。

ただ、私が思う組織としての力は、この曖昧さをある程度「企業単位」や「目的別組織単位」に応じて同じ方向に向けてあげることが重要で、それによって志を同じくする人が同じ目的達成のために近しいルールにおいて最大限の力を発揮しようとするのではないかと思うわけです。

つまり、「組織」を構成する上で「曖昧さは許容し過ぎない方が良い」と

曖昧さを許容し過ぎないことと強制することの違い

ここまで書いた上で誤解の無いように伝えておくと、組織を構成する上での「曖昧さを許容し過ぎないこと」と「強制すること」は全く違うということをご理解いただきたいと思います。

まず、「曖昧さを許容し過ぎないこと」とは
誰もが各々の価値観で自分自身が重要だと思う目的の達成を中心に動くことは、度が過ぎると「組織」という共通目的を果たすための枠組みがそもそも崩壊してしまう要素になるのでNGという話し

当然曖昧さの中には強弱があるので、この組織では「この目的が主体である」ということを大前提に曖昧さを持つことは許容されるべきで、例えば「Vision」を重視する人もいれば「自分の成長」を重視する人もいれば「自分の時間を大切にする」人もいてもいい、という意味で曖昧さは有っていい

ただし、「組織」という体を成し、「組織」としての力を最大化するためには曖昧さは許容し過ぎないことが重要で、”自分の成長に繋がれば何でもいいし事業成長とかどうでもいい”とか言うことは許容されないというレベル感が重要になるわけです。

そして、「強制すること」とは、例えば「Vision」は全員が自分の所属する組織の成すべきこととして100%語れるようになりなさい!とか、ワークライフバランスを保つために残業は一切しないように!とか、バランスの調整だけではなく何かを強制又は否定することは、「組織」が人の目的の集合体として成り立っていることを考えると絶対的に無理を生じさせると思うのです

そして、本題の「プロダクト開発組織」のアレコレ

書きたいことの前置きを語り過ぎて本題が薄くなりそうですが(笑)
プロダクト開発組織というものは技術的な専門性を持ったクリエイティブを自ら行える人たちが集まるので往々にしてこういうバランスになりがち

  • 会社が描く大きなビジョンを(今すぐ)叶えてやる!

  • 事業成長に直結する(とはっきり分かるもの)だけやりたい!

  • 自分の力やキャリアに活きることを中心にやりたい!(転職多いとか)

  • 自分が集中できる領域や期間だけ仕事をしたい!(フリーランス思考)

で、これをルールとかで「強制すること」は組織において逆効果になるので、いわゆる「カルチャー(文化)」と呼ばれるものを定義して浸透させていくことで、強制はしないけど「集まる組織ごとに、最適な目的のバランスを定義し、許容する範囲を決める」ということをすることが最も重要!

ただし、この考えに適応するには人的な適性もある

Baseconnectはこのカルチャーの定義と浸透によって「強制はしない」けど「最適な目的のバランスを定義し、許容する範囲を決める」ということをかなり重視しているので、この取り組み自体が何とも大変だけどどんどん良い組織にアップデートし続けられる土壌を持っているのです!

ただし、この考え方に適応できる人でなければそもそもいくら「カルチャー」が定義されていても「自分中心」「成果主義」などが強過ぎると拒否反応を示してしまうので、Baseconnectでは採用にかなり力を入れています

そして、「プロダクト開発組織」というのはこの「組織」というものの作りによって、生み出されるものやそこに辿り着くまでのスピードや精度などが大きく変化してしまう特性を持っているというように感じます。

プロダクト開発組織のこれから

ということで、Baseconnectでは会社という組織でのカルチャー定義や浸透にもの凄く力を入れているのですが、その中でも組織に大きく左右される「プロダクト開発組織」においてもこの許容範囲を定義するということがとっても重要になってくるので、常にアレコレ思考しつつ所属する人たちの想いを汲み取りながら組織としての力を最大化できるよう、アップデートを繰り返していかないとと思うわけです!!

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