見出し画像

エッセイ|言えない苦しみ

言えない苦しみは理解されない苦しみ

プロフィールに書いている通り、私は精神を病んだことがあり、現在も服薬をしながら時々来る波に生活を乱されぬよう気を付けている状態です。

ところで私は海外に滞在しています。大学の学部課程に留学しておりますが、セメスターごとの成績はかなりその時の体調に左右されてしまいます。

この国にもたくさんのメンタルを崩している人がいることは、この国の精神科にかかるようになってたくさん目にしてきました。数年前に私の留学している大学で自分で命を絶ってしまった学生がいると噂を耳にしたこともあります。

そして私がここにきて、苦しいなと感じていることは、精神を病んでいる、または病んでいた、ことをこの国ではおおっぴらにできないことです。
日本でも以前精神科にかかると経歴に傷がつくなどと恐れていましたが、就活の際に提出する履歴書に自分が積極的に書かなければよい話であり、実際に調べられることはめったにないと思っています。(よっぽど厳しい審査だったら探偵とかに調べさせるのでしょうか?わかりませんが)(あとマイナンバーが正式にあらゆるものに紐づいたときはわかりません。)

おおっぴらにできない、というのは、別に禁止されているわけではありません。ただ、文字通り身分証に基づいた経歴に傷がつけられる。
身分証ですべて管理されるということは、
自分が希望していない場所に知られる危険+何かに申請した時に不利になる、という構造が見えてきます。

本当にこれが起こっているかはこちらからは証明できません。だって審査のプロセスは公開されないから。
でもこの国には、そのような理由から隠して闘っている人がたくさんいます。私は留学生ですが、私もその一人です。

奨学金において勉学に取り組む「姿勢」は評価できない

私は大学で奨学金をもらっています。奨学金の要綱には心身ともに健康で、なんて書いてあります。
あるセメスターで私は体調がすぐれず、単位を2つ落として奨学金大丈夫か!となりました。
学部の先生は私にやさしく聞きます。「今期何かあった?相談してよ」
言えるわけがないんです。病の一言を言ってしまったら「更新が危うい」→「更新なし」になるからです。
大事なのは、その先生は悪い人ではないのです。
でも、
自分の感情<仕事の責任
の人だから、知ってしまったら奨学金に報告せざるを得ないのです。
別に私をかわいそうだと思って規則を曲げろとは言わないのです。それがずるであるという批判は甘んじて受ける。

でももしこの事情が言えない世界だと、

「今期何かあった?相談してよ」
「ちょっと内容ついて行けなかったんです」
「もっとまじめに取り組んで!」
となります。

私は調子さえよければ、授業の先生の話はまじめに聞き、とても興味を持って取り組むんです。まじめすぎたからこの病にかかったとさえいえるんです。
でもほんとの理由が言えないと、結果しか見えないから、取り組む姿勢そのものが否定されてしまう。
それがものすごく無力感というか、悲しくて、やりきれない思いになる。

それから大学でいかに「心理的健康のために」「カウンセリング受け付けてます!」とかよさげなことを言っていても、なんか基本が伴ってない感を感じ、しらじらしいと思うようになってしまった。

書いていてもしかしたら、日本でも同じようなことがあるかもと思ってきました。
特に「大勢の中から優秀な人を選ぶ」という構造に発生しやすい気がします。

保険というビジネスの悲しみ

ちなみに去年、扁桃腺の病気で言った病院で罹患歴を聞かれて精神病の名前を出しました。この病院でかかったお金を保険会社に補償してもらうため書類を提出したら、保険会社に精神病のことがばれて、次の年にスムーズに保険が更新できなかった経験もあります。
精神病でかかった医療費は補償申請しません、という書類にサインして買いました。
会社としてはビジネスからリスクを取り除く行為は当たり前かもだけど、そもそも去年申請した医療費は精神のではないのだ。。まったく失礼にもほどがある。しかも身体の病より精神病の方が医療費が高くなる、または確実にかかる、と思っているところにも腹が立つ。

保険ならば、がんを罹患したら入れないとか日本にもありますよね。
保険ってそもそも大きなお金が必要になった人を助けるためにあるのでは?
ビジネスに福祉保証が食われているというか。。。ただただ悲しい。

最後に

とまあ、ここまでネガティブに来たが、
私としては、ここで終わらせない。
私はベストを尽くすし、ベスト以上のことをやれと言われてもできぬ。
だからベストを尽くすのみだし、理解をしてくれている人は少ないけどいる。その人たちを大事にして堂々としていればよい。悪いことなんてしてないんだから。

私は絶対将来、力をつけて
取り組む「姿勢」「過程」を評価してあげられる人になる。
今私を評価していない輩たち、見てろよ!(ヒーロー気分)

最後に同じ境遇の方々、応援しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?