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ICT教育とは?

「教育」と聞くと、子供対象の話題ばかりだと思います。しかし実際に子供を育てていくのに、大人の存在は不可欠ですよね。

大人も知っておきたい、教育についてのキーワードを備忘録も兼ねて書いていきます。

ICT教育とは


まずICTとは、「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」を意味します。

平たく言うと、電話やメール、インターネットなど、遠く離れた人とも情報を共有できる「通信技術」を指します。

つまりICT教育とは、教育現場でそういった通信技術を活用した取り組みのことになります。教育のデジタル化、とも言えますね。


ICT教育の具体的な例としては、

・紙の教科書から、タブレットで見られるデジタル教科書への変化

・電子黒板の活用

・その他、動画などのデジタル教材の活用など

があげられます。

コロナの影響で学校が休校になった時、オンライン授業が活発になりましたね。これも、ICT教育の一つと言えます。

コロナのような不測の事態に備えるだけでなく、これからの社会においてもICT教育は重要になります。我々の生きる現代社会には、インターネットは必要不可欠であり、子供たちも必ず触れていく必要があるからです。

ICT教育の意義や、メリットやデメリットなどを紹介していきましょう。

ICT教育の意義

ICT教育は、情報社会を生きていく子どもたちにとって重要です。デジタル教材の基盤ともいえるインターネットを活用することは、これからの社会を生きていくために必要な「情報を得るため」の大切なスキルです。

そのため、学校でもその練習をしていくことは必要不可欠でしょう。また、ネットでのトラブルなどを防ぐためにも、同様に知識を身につけていく場は必ず必要になります。

コロナの影響でオンライン授業を受ける子どもたちも、そういった力を身につけていくことが重要であることを感じられているかと思います。


ICT教育のメリット

まず、デジタル教材を活用することで、一体どのようなメリットが生まれるのでしょうか。

オンライン授業のメリットとして、限られた時間や場所以外でも学習ができることが挙げられます。具体的にイメージしてみましょう。

例えば先生が、教室での授業の様子を「オンライン授業」として配信するとします。
これで、家にいながら学校の教室で受けている授業を見ることができますね。怪我などの理由で学校に通えない生徒もこれで、みんなと同じ授業が受けられます。

さらにこれを動画に残しておけば、学校を休んだ生徒もまた、同じ内容の学習が受けられます。もちろん授業を受けた生徒も、聞き逃しや復習に活用することができる映像教材としても活用できます。

・教室でなくてもみんなと同じ学習ができる
・生徒が自力で復習する教材になる
・誰でも同じ内容の授業が受けられる
と、活用方法によっては今までより効率的に学習することができます。

オンライン授業でも、授業で手を挙げて発言したり、黒板に書いて発表をするような感覚で、自分の意見をスマホなどを使って発表することが可能です。

また、コメントを匿名にしたり、先生だけにメッセージを送るなど、発言をするのが苦手な子供も、より発言や質問がしやすい授業ができるようになるのではないでしょうか。

このように、使い方次第でICT教育はさまざまなメリットをもたらす可能性を秘めているのです。

ICT教育のデメリット

さまざまな可能性を持つICT教育ですが、当然デメリットも持っています。

コロナの影響で、学校や塾などでもオンライン授業が次々に導入されるようになりました。
しかしその際、

・子どもが自由に使えるスマホやパソコンがあるか

・Wi-Fiは繋がっているかどうか

・スマホの端末やパソコンの性能はどうか

など、生徒一人一人の環境によって、その快適さに差が出てしまっていると思います。

私が働いていた塾でも、
「小学生の子ども一人にネットを扱わせるのが心配」
「上手く操作できないとき、親も使い方がわからず困ってしまう」
「電波が悪いので、画質が悪く見えづらい。音が聞き取りづらい」
「充電がすぐなくなってしまう」
など、人によって起こるその差が学習意欲の差を生んでしまい、結果として通塾を希望する生徒も少なくありませんでした。

これを解決するものとして期待されているのが、「GIGAスクール構想」になります。

文部科学省の推進する取り組みで、1人1台の端末の普及を目指しています。

しかし、端末だけに限らずWi-Fiなど、さまざまなシステムを導入しなければならないため、まだ時間はかかりそうです。

また、子どもたちに教えるには、大人が子供以上によく知っておく必要があります。

自宅でスマホやパソコンを扱う場合には、親がその設定などの対応を強いられることもあるでしょう。子どもの方がよく知っている場合もあるかもしれませんが、困ったときに対応ができないとお手上げです。

学校でもネットの扱いに不慣れな先生も当然いらっしゃるでしょう。研修や設備の準備など、落ち着くまでは先生方の負担はとても大きいです。

また、子どもたちの方が得意な分野となってしまうと、大人たちの目をかいくぐってしまい、子どもたちの行動を監督することができなくなってしまいます。

設備を整えるだけでなく、その後の扱い方についてなど、大人たちも一緒に学び、考えていく必要があると思います。

ICT教育について思うこと

ここまで読んでいただき、皆さんはどのように思いましたか。

悪い可能性があるから否定し、禁止してしまうのではなく、良い可能性を摘まないためにできることを目指していくべきだと、私は思います。

快適なオンライン授業が実現されれば、子供たちの学習の幅もより広がっていくことでしょう。

これからの課題としては、ネットについて大人たちも、子どもたちと一緒に学んでいく必要があるでしょう。

子どもだけでなく、大人もネットリテラシー(=インターネットの情報などを正しく理解し、適切に判断、運用できる能力)を培うことで、よりよい可能性を引き出すことができるのではないでしょうか。

子供たちに、「大人も少しは勉強しなさい!」と言われてしまう未来がくるかもしれませんね。

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