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睡眠とインテリア[波長(ブルーライト領域)]

「ブルーライトが睡眠に悪影響」というのは多くの方が聞いたことがあると思います。
「ブルーライトはパソコンやスマホのディスプレイから出る光」とだけ認識されている方もいるかもしれませんので、そのほかの情報もご紹介します。ややマニアックな内容です。

ブルーライトとは

光は電磁波という波の一種で、様々な長さで存在します。
私たちの目で見れる光は「可視光線」という約380-780nmの領域です。
このうち、ブルーライト領域と呼ばれるのは約360-480nmです。
ブルーライトは紫外線に近い領域で、可視光線の中でもエネルギーが大きい波長です。エネルギーが大きいとはダメージが大きいともとらえることができます。
パソコンやスマホのディスプレイからの光は、様々な長さの光が含まれていますが、このブルーライト領域の光の割合が高くなっています。
でもこれは人体へ悪い影響だけではありません。
朝~日中は、このブルーライト領域の光(波長の短い光)を適度に浴びることで覚醒しやすくなり、集中力アップも期待できそうです。



ブルーライトの睡眠への影響

目に入ったブルーライトは「メラノプシン受容体」という細胞から、脳へ覚醒の信号を伝えます。
夜にブルーライトを浴びて覚醒の信号が脳に伝わると、通常夜に分泌される睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が抑制されてしまいます。メラトニンが足りないと、寝つきの悪化、睡眠の質の低下に繋がります。
覚醒を伝える元になるメラノプシン受容体は約460-480nmの波長の光に最も反応して、覚醒の信号を脳に伝えます。なので、睡眠に悪影響を与えているのは正しくは「ブルーライト」ではなく、「ブルーライト領域の中の460-480nmの波長の光」といえそうです。就寝前のブルーライト環境は控えましょう。



ブルーライトとインテリア

ブルーライト(波長の短い光)はパソコンやスマホのディスプレイからだけではありません。
太陽光にも含まれていますし、LED照明にも含まれています。
就寝前にこのブルーライトを過度に浴びてしまうと睡眠の質は低下してしまいます。パソコンやスマホはもちろんですが、LED照明も影響している可能性が示唆されています。一般的な生活をしているには影響は少ないといわれていますが、照明の光が直接目に入りやすい環境は控えましょう。

顔を明るくするリングライト照明は影響ありそう
目線の先の照明は控えた方が良さそう


インテリアで何ができるの?

天井照明からの光は直接見なければブルーライトの影響は少ないといわれています。
ただしブルーライト以外に照度(明るさ)による覚醒作用もあるので、過度な明るさはおすすめできません。
就寝前のインテリア照明のおすすめは、間接照明や必要な場所だけに向けたスポットライトの活用による必要最低限の光環境です。

・間接照明

直接目に光が入りにくい間接照明は特におすすめです。就寝前にリラックスして過ごすには必要最低限の明るさがおすすめです。


・スポットライト

就寝前、デスクで作業をする時は、手元だけを照らすデスクライトの活用がおすすめです。
ソファでリラックスして本を読むようなときは、手元だけを照らすフロアライトがおすすめです。
直接目に光が入らない照明器具を選びましょう。
目に直接光が入りやすい明るい照明(お部屋全体を明るくするシーリングライトなど)は就寝前の明るさを抑えることをおすすめします。


ブルーライトのメリット

ブルーライトはデメリットだけではありません。目から入ったブルーライトは覚醒の信号を頭に伝えるので、朝に適度に浴びることでスッキリとした目覚めが得られ、お仕事中や集中して作業したい時に浴びることで覚醒して作業効率が上がる可能性もあります。
時間帯や過ごし方に応じて取り入れてみましょう。



さいごに

最適な光環境はライフスタイルによって異なります。
在宅ワークの方、自宅以外でお仕事をされる方、在宅も自宅以外も半々の方など、それぞれ必要とするおうち空間は変わってきます。
まずはおうちでの過ごし方を見直して、自身の生活に合う照明環境を整えてみることをおすすめします。






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