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Vol.7.6 興味があるならやってみたらいいのに、いつも尻込みをしてしまう。

女優の黒木華さん主演作『日日是好日』の映画を観た。


大学生の典子は、母の勧めでいとこのミチコと一緒に茶道を習い始める。

やがて結婚を機に茶道をやめるミチコを見送るも、自分はなにも変わらない事に焦りを感じる典子。

さらに就職につまずき、失恋や家族の死という悲しみの中で典子に寄り添ってくれたのは茶道だった。

そして季節を五感を味わえる歓びを茶道を通じて気づいていくという感動作。


この映画を観て、さらに原作の小説を読めば大半の人は茶道に興味を持つだろう。

なにを隠そう私もその中のひとり。

体験でもしてみようかとネット検索をするも、茶道教室は沢山あってなにがなんだかわからなくなってきて、結局探すのをやめてしまうというくだりを何度繰り返したことだろう。


そういえば、私も何度かお茶を経験したことがあった。

最初の記憶は、まだ小学生にも上がっていない頃。

家族で関西の大阪天満宮に参拝して境内にあるお茶屋さんに立ち寄った。

そこでは広間で巫女さんがお茶を振る舞っていた。

別室で立てたお茶を巫女さんが運ぶシステムで、正座をしてお茶に一礼しては持ったお茶碗をクルクル回しながら飲む大人たちが子供の目から見てかなり不思議な光景だった。

そしてついに私の元にも巫女さんがお茶を持ってやってきた。

こんな子どもでも所作を一切崩さない巫女さんの姿が私の目にとても綺麗に写った。

私は大人たちがやってきたように巫女さんに一礼して見よう見まねでお茶碗をクルクルまわして(ここ大事)お茶を飲んだ。

抹茶はてっきり緑茶のようなものだと思っていたら、めちゃくちゃ苦いものだとわかり、思いっきりしかめっ面をした。

それを見た周りの大人たちに笑われたことは想像に難くない。


もうひとつは以前勤めていた職場の方が自宅で茶道教室を開き、体験としてご招待いただいた時。

これは人生初の本格的な茶道体験だった。

お茶を振る舞われる前のお客の流れを簡単に教わり(動きはカチコチ)、和菓子を頂きながらお茶を立てる姿を眺める。

着物を着こなし、ひとつひとつの所作を丁寧にお茶を入れるその職場の方の姿がとても素敵だった。



個人的にお抹茶と和菓子は好きだ。

着物も着付けの経験はあるし、日本文化に触れながら教養を身に付けたいと思うようにもなった。

せっかく興味があるのなら体験ぐらい行ってみてもいいのに、なぜあと一歩が出せないんだろう。

…。

最初は興味があっても、途中で飽きてしまったらどうしよう。

いつもこれに尽きる。

そんな先のこと考えても心境が変わるかもしれないのに、どうしてそう思ってしまうんだろう。

過去を振り返っても、今後茶道に触れることはないという未来はないだろう。

この記事を書いたら、また茶道体験してみようという意欲が沸くだろうか。



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