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【読書メモ】波頭亮『成熟日本への進路』22

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読書メモ

III 仕組みの改革

一 行政主導政治への仕組み
(1)官僚の二つの本能 ― 「変化の排除」と「自己増殖の追求」

  • 官僚制度はよくできている
    →大いに官僚的だからこそ変えなければならない

    • 二つの本能に基づいて常に変化を排除ながら増殖している

  • 歴代の行革は官僚によって骨抜きにされた

    • 例:日本郵政
      →郵政民営化も、たった2年後には、官僚OBが着任した

  • 平成の大合併でも公務員の数はほとんど減っていない

    • 私企業の場合は、合併をしたときのスタッフの削減は必須
      →官僚/公務員は、議員数を減らすように誘導した

  • 官僚機構とは?

    • 日本のベスト&ブライテストの集団

    • (私利私欲ではなく)自分の帰属している組織集団のために、自己増殖任務を遂行する

  • だからこそ、官僚機構は手強い障害であり、国家を変革するには、官僚機構を変えなければならない

感想

「私利私欲」ではなく、「自分の所属している集団のため」が、行政改革のいちばんの障害の原因かもしれません。「国全体の利益ではなく、自分が影響を受ける範囲での人間関係で物事を決めてしまうこと」「私利私欲ではないため、倫理的に罪悪感を抱きにくいこと」が問題であると考えられます。


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Tomoko Nakasaki(中崎 倫子)
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