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【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』27

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読書メモ

PartIII あらゆるもののご測定? ケーススタディ 7大学

  • 低い基準と増える測定

    • ますます多くのアメリカ人が大学に進学している事実
      →以前より多くの学生が大学レベルの学業の備えた状態で高校を卒業できている状態で卒業できているという証拠はない

    • 十分な備えのできていないうちに進学しているため、多くが補習を必要とする

    • 大学は、格付け基準の一つとして卒業率を基準に測定されたり報奨が与えられたりする
      より多くの学生を合格させれば、大学は優れた測定実績を通じて説明責任を明示できる
      卒業に必要な基準が引き下げられている

    • 大学入学率と卒業率を押し上げようとする取り組みの背後にある前提の一つ
      学業成績の平均が上がれば、国の経済成長率の向上に変換される
      →それはもはや前提ではないし、そもそも前提だったかさえもあやしい

感想

人としての人格を育てることを目的とするのではなく、国の経済成長率の向上に紐づけられて学力が語られてしまうのは、ほんとうに、学ぶことの本筋から離れてしまうと思います。

実際に効果があるかどうかもわからないもののために、手間をかけて実績を測定するのは、ほんとうにバカバカしいものと感じます。

しかし、専門職への信頼の喪失やコスト病などの原因により、周囲からの圧力に屈してしまうということもあったのではないかと思います。数字のような客観的事実の測定が求められるとき、そこには、不信感の空気が漂っているように感じます。

そして、測定基準を満たすために、測定そのものや測定基準の操作がなされるとき、信じるものが何もなくなってしまうように思いました。

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