【読書メモ】細谷功『「具体⇔抽象」トレーニング』08
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読書マインドマップ
読書メモ
第1章 なぜ抽象と具体が大切なのか?
「知識力の価値観」で覆い尽くされた日本社会
縦の価値観(抽象化)と横の価値観(知識力)は相反することがある(図6参照)
正解がある横、正解がない縦
知識伝授型の教育
正解を持っている先生とそれを教わる生徒という構図
重要なのは、正解を知っている知識豊富な指導者と豊富な情報量を持った教科書や文献
先生は偉くなければならない
「正解」も、「正しい」「答え」という横の世界の産物
ネット+スマホ+SNSで加速される知的能力の「扁平化」
ネット+スマホ+SNSの普及が、知的能力のピラミッドにどのような影響を及ぼすのか?
ネット+AIで、個人が入手できる情報量は飛躍的に増大する
断片的な情報が増え、情報における関係性や構造が失われ、縦方向の思考はますます浅いものとなる(図7参照)
感想
既存の教育が知識「量」を重視し、先生と生徒の間に知識量における上下関係があることは確かです。ただ、いまの時代は環境の変化が激しく、1年前のものが役に立たなくなってしまうことすらあるので、情報量だけでは勝負にならないところもあります。普遍的な情報に加えて、最新の情報をキャッチアップしていくことも必要な時代になったのではないかと思います。
まだ、細谷さんの「抽象化」をよく理解していないのですが、断片的な情報を関連付けて体系化し理解するのは、マインドマップの「アソシエーション(連想)」、神田房江さんの「知覚」とも近いことだと思います。そのことを足がかりにして考えてみると、「抽象化」とは、個人の思考そのものであるということも納得できます。それ故に「正解」がないのだと思います。
もちろん、「知識がダメで抽象化がよい」という単純な話ではなく、両方鍛えておかないといけなのだと思います。抽象化するといっても、もとになる知識がないとどうしようもないとところがあると思うからです。そのあたりを細谷さんがどう考えていらっしゃるのかも、見てみたいと思います。
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