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『センスがない』と言わないで
センスがない。
この言葉、私、嫌いです。
この言葉を投げかけてしまう人も、好きじゃありません。
なぜなら、この言葉はただの【逃げ】だから。
センスの有り無しって、かなり乱暴な言葉に聞こえるのは、私だけでしょうか。私がかつていた職場、刑事課はセンスの有り無しは結構重要だったんですよね。
実際、自分自身に刑事のセンスがないんじゃないかってずっと思っていたし。
でも、【センスがない】っていう言葉を使うことは、自分で自分に呪文をかけているだけなんです。
つまり、逃げになってしまうから。
刑事課ではセンスの有り無しが物を言う
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刑事課では、【センス】が物を言う部署でもありました。
刑事の勘、とでもいうものでしょうか。
被疑者を見つけ出す嗅覚といいますか、確かにその能力に長けた人が多いのも事実。
着眼点とか、現場での対応力が、皆すごいんです。
その反面、私には、被疑者を見つけ出す嗅覚がない。
刑事の命綱でもある、道を覚えることもできない。
聴取しても足りないことだらけ。
まさに、刑事としてのセンスはほぼゼロに等しい。
同僚と比べると、刑事としての力があるのか、自信を無くす日々。
そんなときによく使っていたのが【自分には刑事のセンスがない】という言葉。
ただ、これって、ほんとにそうなんでしょうか?
センスの問題?
違うんです。
センスは磨くものだから
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センスがないという言葉を聞くと、心がえぐられる感じがしたんです。自分でも自分に投げかけていたけど。
ただ、センスがないと落ち込んでいた時、ふと目線を周りにむけると、センスだけで生きている人は一握りであることに気付いたんですよね。
すごいと思っていた人ほど、努力をしている。
同じ班にいた同僚がまさにそんな感じだったんです。
多分、その同僚は、センスはもちろんあるんだけど、知識の入れ方が半端ななかった。
仕事に関するものの資料を貪欲に集めていたんですよ。
調書の言い回しや、犯罪事実の言い回しなんかも、いいと思ったものは片っ端から集めて自分のものにしている。
そんな姿を間近で見ていたら、この人は、刑事センスを磨いていったんじゃないかと思うようになったんですよね。
もしかすると、わたしは、センスという言葉に逃げて、努力をしていないのではないかと。
結局、刑事として活躍するには、知識をたくさん仕入れたり、経験したことが全てなんじゃないかって思うようになったんです。
センスがないって言葉に逃げてしまえば、諦める口実になってしまう。
ただ、その都合のいい言葉に甘んじて現状を変える努力をしていない。
だから、センスがなかったとしても、経験値を積めばきっと、それなりにはなるはず。
実際、私も刑事としてはなんとか仕事を全うできました。
だから、センスはないと嘆いていても仕方ない。
センスは、磨いていくものなんです。
まとめ
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センスって言葉、逃げ道にしてしまうと確かに楽です。
『自分にはセンスないから』と言ってしまえば、それで済んでしまう場面もあるかもしれません。
でも、持っているセンスは磨いてなんぼ。
どんどん経験して磨けば光ってくるはず。
センスがないなんて、簡単に切り捨てないで。
色々経験することこそ、センスを磨く近道かもしれません。
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