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「幾千の時を越えて」
待った
ずっと 待った
いつか 迎えに来てくれると
幾年 幾千の時を 待った
もう 待ちくたびれた
もう 待つのは やめた
お前は 今は 何処(いずこ)にいる
待つのは やめた
お前を 探す
お前の 香りを辿り
お前の魂(こころ)を想い
お前を 探しだす
もう 待たぬ
もう 待てぬ
幾年 幾千の時を待ったんだ
待っても来ぬなら 探しだす
我と縁を結びし 娘
必ず
「愛してると囁いてくんなまし。」
愛してると囁いてくんなまし。
ぬし のその唇で。
ぬし のその優しい声で。
耳元で愛してると囁いてくんなまし 。
ぬし の腕に 抱かれ温もりを感じながら
愛してると囁かれたいのでありんす。
愛してると囁いてくんなまし 。
ーーーーー
「君を知らなければ…」
君を知らなければ、僕はきっと死ぬことを怖いとも思わずいられた。
君を知って、君が僕を知ってくれて…。
それは、本当に僕達にとって良かった事なのかなって、ね。
次第に病に蝕まれていく体。
君を知らなければ…。
最近、そんな事を思ってしまう。
君が悲しむ事も…僕が死ぬことを怖いと思う事もなかったかもしれない。
君にこんな事を言えば、きっと怒るんだろうけど、ね。
君を知らなければって、君
「お前に伝えたい事」
お前に伝えたい事がある。
お前は俺の事を愛していると言ってくれた。
もちろん、俺もお前を愛してる。
お前が思うよりも俺の方が数倍思ってんだよ。知っていたか?
お前に一番伝えたい事。
それは、お前を死ぬまで離さないということ。
俺からはけしてお前を手離さない。
死が2人を別つ時までお前を守り、愛し続ける。
お前には時として辛くあたる事もある。それでもそれは俺がお前に甘えているからだと
(和風?手紙風朗読)「拝啓、妻君殿」
拝啓(はいけい)、妻君殿(さいくんどの)。
我ながら堅苦しい始まりだとは思う。だが、性分(しょうぶん)だ。許せ。
お前に文(ふみ)を書くのは初めてだったな。
何を書こうかと少々迷ってしまったが。
お前には口数が少ない故(ゆえ)に苦労をかけているやもしれぬと思い、伝えきれていないだろう事を書いてみようと思う。
お前と出逢わなければ、俺は俺の信ずるものを信ずることも出来ずに死に急いでいただろ
(手紙朗読)「おもうさん、おたあさんへ」(御所言葉風)
おもうさん、おたあさん。
元気であらしゃいますやろか?
私は、元気であらしゃいます。
宮中を離れて幾年月。
今までとは違う習慣にも慣れ。
御方(おんかた)とも仲良く暮らしてあらしゃいます。
御心配せぬでくだしゃりませ。
おもうさん、おたあさん。
暑さも厳しくなって参りました。
御体にはじゅうぶんお気をつけくだしゃり息災でお過ごしくだしゃりませ。
では、これにて、筆をおきまする。