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和?な雑文 (和?なのかはあなた次第)

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こちらには和?テイストな雑文を置いてます。もちろん、声にしていただけると嬉しいです(〃^ー^〃)声にした場合はお知らせ頂ければ、嬉々として拝聴にお伺いいたします!声だけでなく、何… もっと読む
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記事一覧

『薄紅の風花』

『薄紅の風花』

短い季節に咲く花を

お前は愛しいと言う。

儚げに咲く花を見て

何処か懐かしそうな目をする。

薄紅の花びら舞う姿を

風花のようだと

いつかの短い季節に言った。

手を伸ばし

散る薄紅を掌に。

それを見る

お前の瞳に溜まる雫。

堪えきれずに溢れて

頬を伝う。

その雫を拭う筈のこの俺は

傍には居るのに

透けるその手は雫を通す。

お前の涙を拭えない

俺を思って泣かないでくれ

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「幾千の時を越えて」

待った

ずっと 待った

いつか 迎えに来てくれると

幾年 幾千の時を 待った

もう 待ちくたびれた

もう 待つのは やめた

お前は 今は 何処(いずこ)にいる

待つのは やめた

お前を 探す

お前の 香りを辿り

お前の魂(こころ)を想い

お前を 探しだす

もう 待たぬ

もう 待てぬ

幾年 幾千の時を待ったんだ

待っても来ぬなら 探しだす

我と縁を結びし 娘

必ず

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「愛してると囁いてくんなまし。」

愛してると囁いてくんなまし。

ぬし のその唇で。

ぬし のその優しい声で。

耳元で愛してると囁いてくんなまし 。

ぬし の腕に 抱かれ温もりを感じながら

愛してると囁かれたいのでありんす。

愛してると囁いてくんなまし 。

ーーーーー

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「君を知らなければ…」

君を知らなければ、僕はきっと死ぬことを怖いとも思わずいられた。

君を知って、君が僕を知ってくれて…。

それは、本当に僕達にとって良かった事なのかなって、ね。

次第に病に蝕まれていく体。

君を知らなければ…。

最近、そんな事を思ってしまう。

君が悲しむ事も…僕が死ぬことを怖いと思う事もなかったかもしれない。

君にこんな事を言えば、きっと怒るんだろうけど、ね。

君を知らなければって、君

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「君ノ記憶」

舞い落ちる花びらの中で私の頬を伝う雫。

あの日、二人で見上げていた景色の中に今、私はただ一人いる。

あの日、あなたを失ってから私は思い出すのが怖くて瞳を閉ざし心を閉ざし、あなたとの思い出をけそうとした。

その度にあなたとの事があふれ出してとまらなかった。

”「俺ぁ、まだ死なねぇよ。お前との生活を大事にしてぇからな。お前はすぐ泣くからな、尚更、一人にしておけねぇ。」

「俺は、春の月が好きだ

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「お前に伝えたい事」

お前に伝えたい事がある。

お前は俺の事を愛していると言ってくれた。

もちろん、俺もお前を愛してる。

お前が思うよりも俺の方が数倍思ってんだよ。知っていたか?

お前に一番伝えたい事。

それは、お前を死ぬまで離さないということ。

俺からはけしてお前を手離さない。

死が2人を別つ時までお前を守り、愛し続ける。

お前には時として辛くあたる事もある。それでもそれは俺がお前に甘えているからだと

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「君がため…」

君がため

生きていくときめたから

俺はどんな事があっても生き抜いてやる。

ただの人間でも長生きくらいはできんだろう。

俺は生き抜けるだけ生き抜いてやるさ。

少しでもお前の寂しさが減るようにな・・。

君がため生きてゆくときめたから

俺はどんな事があってもその時がくるまで

死んだりしねぇから安心しろ。

お前の事を守ると決めたあの日から

俺の心はお前のもんだ。

お前の心は俺のもんだ

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゛ねぇ、聞こえる?゛

はい、聞こえてます。

゛君が好きだよ。大好きだよ。゛

知っていますよ。

゛僕は君の隣にいつも居るよ。゛

わかっていますよ。姿は見えなくても貴方の温もりを感じています。貴方は約束を違える事はしない人ですから。

゛君は僕をわかってくれているんだね。ありがとう。忘れないで。君が僕を感じている限り、僕は君の傍にいるよ。姿は無くても心は君の傍に。君が望めば君とこうやって心で

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(和風?手紙風朗読)「拝啓、妻君殿」

拝啓(はいけい)、妻君殿(さいくんどの)。

我ながら堅苦しい始まりだとは思う。だが、性分(しょうぶん)だ。許せ。

お前に文(ふみ)を書くのは初めてだったな。

何を書こうかと少々迷ってしまったが。

お前には口数が少ない故(ゆえ)に苦労をかけているやもしれぬと思い、伝えきれていないだろう事を書いてみようと思う。

お前と出逢わなければ、俺は俺の信ずるものを信ずることも出来ずに死に急いでいただろ

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「縁(えにし)が切れるその時まで」

君にあげる。

僕の心をあげる。

僕の全てを君にあげる。

君が僕を選んでくれた。

僕を見つけてくれた。

何者でもない僕を君は見つけてくれた。

共に在りたいと言ってくれた。

僕を受け入れてくれた。

僕は君のためならできうる限りの事をしよう。

君のためだけに僕は在り続けよう。

あらゆるものから君を守り続けよう。

君と僕の縁(えにし)が切れてしまうだろうその時まで。

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(手紙朗読)「おもうさん、おたあさんへ」(御所言葉風)

おもうさん、おたあさん。

元気であらしゃいますやろか?

私は、元気であらしゃいます。

宮中を離れて幾年月。

今までとは違う習慣にも慣れ。

御方(おんかた)とも仲良く暮らしてあらしゃいます。

御心配せぬでくだしゃりませ。

おもうさん、おたあさん。

暑さも厳しくなって参りました。

御体にはじゅうぶんお気をつけくだしゃり息災でお過ごしくだしゃりませ。

では、これにて、筆をおきまする。

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「月が太陽」

なぁ・・。

お前は自分のせいで俺が人であって人ではない者になったって思ってんだろうけどさ。

そうじゃないんだ。

俺、正直死にたくなくて、あの薬を飲んだんだ。

俺、まだやりてぇこともあったし、このまま死んじまいたくないって、お前をまだ守りてぇって思ったんだ。

だから、差し出された薬に手をだしてた。

人であって人でない者になってから、夜が俺の朝でさ。

月が太陽になっちまったけど、俺はお前

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「私は眠る」

サヤサヤと揺れる。

草木が揺れる。

優しい、優しい風に。

サヤサヤと揺れる。

揺れる葉音を聞きながら

静かに、静かに瞳を閉じて。

ゆっくり、ゆっくり眠りにおちる。

君に封印されるなら

それは至福の時だから。

次に逢える

君に似た誰かを守るため

私は眠る。

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THE雑文(;´д`)

毎度、雑文書きの陸地っす(*ノ▽

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「目覚めの時」

ああ、懐かしい香り。

君と同じ香り。

優しい香り。

もう…目覚めてもいいの?

ああ、あの時と同じだ。

サヤサヤと揺れる。

草木が揺れる。

優しい、優しい風に。

サヤサヤと揺れる。

揺れる葉音。

あの時と同じだ。

ただ、違うのは。

目を開けた時に見る姿。

君ではなく、君に似た人。

「待っていたよ。主殿。君を守ろう、どんな最悪からも。それが君に似た人の願いだから。」

主と

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