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求職者が求める採用広報コンテンツとは?4つのポイントを解説

採用広報・採用ブランディングコンサルティングのカキモトリクオフィスです。今回は採用広報戦略を構築するうえで知っておきたい、求職者が求めている情報について数字をご紹介しながら説明します。


入社後にギャップを感じさせない情報発信を

入社前後にギャップを感じてエンゲージメントを低下させたり、退職してしまう人材は少なくありません。エン・ジャパンが実施した2023年の調査では、約8割の人材が入社の前後に「ギャップを感じた経験がある」と回答しています。

ギャップを感じたポイントのトップ3は「仕事の内容」「職場の雰囲気」「仕事の量」でした。

人材不足で採用活動に力を入れる企業が増える一方の環境で、人材を獲得するためのコストが企業にとって大きな負担となっています。早期退職を防止するために、入社後にギャップを感じさせない情報発信を採用活動における各タッチポイントで意識しましょう。

では、人材にギャップを感じさせない情報発信には何が求められるのでしょうか。同調査では「ギャップのない就業をするために有効だと思うのはどんなことですか?」という設問も用意されており、最も多かった意見は「良い面だけでなく悪い面も教えてくれる会社を選ぶ」でした。

採用広報でも、自社の「悪い面」まで誠実に伝えるよう心がける必要があります。「悪い面」とはネガティブな要素だけを指しているわけではありません。

現状の課題や克服すべき問題を伝え、そのためにこんな施策に取り組んでいる、ハードルをクリアすればこんな事業展開が可能になる、とポジティブな要素と絡めた訴求も可能です。

人材が入社してからギャップを感じない情報発信は、求職者が求める情報を考えるうえではじめに意識したいポイントです。

参考:2600人に聞いた「就業前後のギャップ」調査ー『エン派遣』ユーザーアンケートー

成長できる環境を伝える重要性

仕事に求める価値観が変化しています。管理職世代が最も重視している点は、「高収入」や「大きな責任を任させる」ですが、下の年代には違いがあります。

企業内で中核ポジションを占めるようになっているミレニアム世代が重視する価値観は「有意義な仕事」や「達成感」であり、「高収入」は管理職世代より大きく低下しているのです。こうした傾向は若手でも続いており、株式会社学情が実施した24年新卒を対象とした調査では、「自分自身が成長できそうか」を重視する学生が8割に迫る、という結果が示されています。

背景には終身雇用制の崩壊と働き方の多様性があります。従来、新卒で入社した人材の関心は、企業内におけるキャリアアップにありました。

しかし、転職が当たり前の時代となり、個人のスキルや形成してきたキャリアの重要性が高まるにつれ、「自分が成長できる環境かどうか」という点への関心が高まってきたのです。そのため、企業が情報発信するにあたっては、「人材が成長できるかどうか」を訴求する必要性が高まっています。

では、人材に「成長できそうだ」と感じてもらうにはどのようなコンテンツを構成すればよいのでしょうか。前述の調査では「成長できそうだと思う企業の特徴」も挙げられており、「相談しやすい環境がある」「研修が充実している」「スキルを身につける機会がある」が上位となっています。

採用広報のコンテンツを企画する上では、成長できる環境を伝えるために「相談しやすい」「研修が充実」「スキルが身につく」などの点を訴求するとよいでしょう。

参考:2024年卒対象アンケート

キャリア・働き方を事例で説明する必要性

求職者に向けた情報発信では、キャリアや働き方を事例で説明するのも重要です。新卒学生と転職経験ある社会人を対象に2023年に実施された調査では、80%以上がキャリアや働き方の事例が入社意向度に影響を与える、と回答しています。

いわゆる募集要項では、仕事内容が箇条書きになっているケースも多く、自分が入社してからの業務や働き方をイメージできるとは言えませんでした。そのため、就職や転職の際に不安に感じる点として挙げられているのが「自分が求める仕事ができるのか」「自分が求める働き方ができるのか」「どんな人たちと一緒に働けるのか」といった点です。

入社してからどのような人々と一緒に、どんな働き方で仕事に取り組むのかをイメージしやすいコンテンツが、実際に働く社員の紹介記事です。取材記事として社員自身に語ってもらう手法や、「営業マンの1日」のようにタイムテーブルで働き方を紹介する手法もあります。

大切なのは求職者が「もし自分がこの会社に入社したらこんな毎日を送るんだ」と自己を投影できるコンテンツにすることです。

キャリアについても同様です。「若手でもキャリアアップできる環境です」と伝えても、求職者には響きません。具体的に「何歳くらいで」「どんな人材なら「どのようなキャリアアップが可能なのか」まで伝えなければ、説得力がないからです。

わかりやすい例をあげましょう。「フレックスタイム制度あります」「リモートワーク制度あります」と謳っている企業は多くあります。

しかし、求職者が本当に知りたいのは「フレックスタイムやリモートワークは実際に使われているのか?」という点ですよね。制度だけ用意して、形骸化している企業だって少なくないのですから。

キャリア・働き方を訴求するのはもちろん、「事例」で説明するのが大切です。

参考:就職活動の意思決定に寄与する「コンテンツ」実態調査

コンテンツの鮮度を維持しよう

さらに、求職者に向けた企業の情報発信ではもうひとつ、「常に最新のコンテンツであること」が大切です。2024年に行われた調査では、就職活動中の学生が参考にする企業の発信情報について「3ヶ月位内」との回答が50%を超えています。

中でも「1ヶ月位内」が約18%、「2ヶ月位内」が約13%と、企業が発信した情報の鮮度にシビアな現状が浮き彫りになっています。したがって、「ギャップを感じさせないコンテンツ」「成長できる環境を訴求したコンテンツ」「キャリア・働き方の事例」を掲載したからと言って、情報発信を停止すべきではありません。

常に新しいコンテンツを更新し続け、情報の鮮度を維持するのが重要です。新規コンテンツの追加は工数がかかりますが、過去記事をリライトして最新情報を反映するのであれば、負荷はそれほどかかりません。

求職者に対しては常時、最新情報を発信しましょう。

参考:大学生の就職活動における意識調査

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