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男子にHPVワクチンは要らないは本当か?

2023年、8年10か月ぶりに積極的接種再開した子宮頸がん(HPV)ワクチン。2024年からは9価ワクチンも定期接種として使えるようになり、接種回数も3回から2回へと変更になり、日本もやっと子宮頸がんに関する世界標準の防御体制がほぼ整いました。

そんな中、厚生労働省の有識者委員会は14日、日本のHPVワクチンスケジュールにおいては最後の課題となっていた男子へのHPVワクチンの定期接種について議論しました。

HPV(ヒトパピローマウイルス)は子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマ・肛門がん・中咽頭がん・陰茎がんなど男性に多いがん(総称して「HPV関連がん」と言います)の原因ともなっていることや、性交渉を通じて男性から女性へと感染するため、世界にはHPVワクチンを男子にも定期接種としている国が多くあります。

わたしのnoteでも以前に、女子ではなく男子だけ全員にHPVワクチンをどうかという話を検討していますのでよかったらご覧ください。

日本では男子接種は「コスパが悪い」と評価

そんな中、浮上しているのが、HPVワクチン男子定期接種の「コスパの悪さ」です。

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