『パンデミックを終わらせるための新しい自由論』が届きました
新刊『パンデミックを終わらせるための新しい自由論』を発売日より前に倉庫から発送してもらったのに、待てど暮らせどいまだ届かず。担当編集者が郵便局に行ったところ、窓口では「ウクライナ戦争の影響でまだヨーロッパへの郵便は不安定」と言われたそうです。それでもEMSで送りなおしてもらったところ、こんどは3日で届きました!
本は想像していたのよりコンパクトで軽く、見た目も明るく、これならバッグに入れて持ち歩いても苦にならなさそうです。屋上に出て空にかざすと、同じハンブルクの空だからなのか、別の場所の別の日の空なのに、空の色から遠くの森との境界線まで本にぴったりでした。
それにしても最初に送ってもらった本はどこに行ってしまったのでしょう。
さて、今回の本は、反子宮頸がんワクチン運動が吹き荒れる最中で書いた『10万個の子宮』やパンデミックが始まったばかりの頃に出した新書に比べると、良くも悪くもまったくと言っていいほど反響がありません……。
書店に足を運ぶ人、紙の本を読む人が激減していることに加え、タイトルや表紙で煽っていないことも原因かもしれません。またどんなことが書いてある本なのかがはっきりしないこともあるのかなと思いました。
そこで今日はわたしのnoteから『新しい自由論』の目次を紹介させていただきたいと思います。
はい、本のオブジェとしての軽やかさとは裏腹に、戦争、生物兵器、ウイルスの起源研究所漏洩説、反ワクチン、と中身はずっしりです、笑
この間、noteやメディアに書いた記事をただまとめただけの、「買んじゃなかった」と思うような本ではありません。
パンデミックの最中、生煮えでも「いま書く」ということを優先させたためにトレードオフになっていた、それぞれの問題やニュースをつなぐものを補い、日本と日本人にとってパンデミックという3年間がどんな時間であったのかを捉え直す内容となっています。
本の袖(折り返した部分)には、こうあります。
念のために断っておくと、この本は日本人のコロナ対策を批判する本ではありません。マスクやワクチンはもちろんのこと、旅行・外食の自粛や「黙食」に至るまで、日本人はやれることを世界一まじめに全部やってきました。
この本で伝えたいのは、まず、感染症と戦争は似ているだけでなく、実際にも密接な関係をもってきたこと。
ふたつ目に、第二次世界大戦の終わった後、日本では、国として対策を取ろうとするとすぐ「全体主義につながる」といった批判が出るようになったこと。その状況にあぐらをかいた国は、パンデミックという国家の緊急事態に際しても「国としての対策」をきちんと取らなかったという事実です。
文藝春秋のウェブサイトで担当編集者が、この本の内容をこんな風にまとめてくれています。
日本がパンデミックで委縮・停滞した社会に活気を取り戻し、ポストパンデミック社会への歩みを挽回していくためにも、歴史や世界といった大きな枠からパンデミックを俯瞰することは大切だと思います。
『パンデミックを終わらせるための 新しい自由論』、ぜひご覧ください。
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