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14.私の主人は「ガン」です。

今年の4月。

彼から軽い口調で告げられた、重い病気の名前。

「盲腸にガンがあるんだって。そして、ステージ4なんだって。」

その時は、夕飯の食事の準備をしていたからまともに話が入ってこなかった。だんだん、私の頭に入ってきたのは、子どもを寝かしつけた夜にやっと”ガン”という言葉が入ってきた。

入ってきた瞬間、今まで溜まっていた涙が自然と流れてきた。自分に「大丈夫!なんとかなる!」と言い聞かせても涙が止まらなかった。"ステージ4"がどうしても頭から離れない。現実として、ガン=ステージ4で亡くなった人を見てきたので不安がどうしても離れなかった。

こういう時は冷静になれない。不安なことしか頭に浮かばない。不安なことをどんどん考えては、また泣くの繰り返し。

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