50代日記

資格試験に落ちた女

50代日記

50代にも日々いろいろなことが起こる。
昔に比べれば華やかな話は少ないが、それなりに
世の中と戦っている。
本日、ある資格試験を受験した。
実は、私は1発合格の女として名をはせていた(家族間でだが・・・)
いかなるテストも一発で合格してきた。
それは、何回も受験料を払いたくない。勉強を続けたくないという思い
が強すぎることもあるが、私の特徴の瞬発力がなす業だった。
短い期間でとんでもない集中力を発揮し、そのまま試験に突入
というのが常である。あまりに集中するので、終わると同時に
全部忘れて勉強したこともほぼ覚えていないというのも、特徴である。
合格率10%をきる試験の面接のときは、A案とB案どちらでしょう?
という問いに、意地悪な面接官に腹を立て、AでもBでもなく
私はC案を提案します!と言い放ち合格したこともある。
けれど、今回の試験は合格率こそ50%ほどであるが、勉強している
段階から何かピンとこなかった。コツが全くつかめなかったのだ。
学科と論述、面接という3つ巴の試験であるが、どれもこれも
今ひとつピンとこない。だからこそ勉強もしたつもりであったが、
つもりは、やはりつもりであり、ピンとこないその感覚は正しかった。
どの問題もピンとこず、落ちたのだ。
これで、私の伝説も終わってしまった。
今回の試験のために、もう〇十万も支払っている。
払ったからには、資格を取らなければもったいない。
だから、次回も受験することを誓ったが、
瞬発力も集中力も失っている自分にガッカリしている。
そもそも、この資格は悩みを持った方のお話を大きな心で
受容・共感しながらお聴きすることが基本である。
せっかちな私は、間をつめ、解決に向け誘導し、話しすぎる
というおよそかけ離れたところにいて、向いていないということは
薄々、いや大々的に気づいていた。
けれど、〇十万をどぶに捨てないためにも、ここは気づいていないと
思いこみ、次回に備えるしかない。
50代の挑戦は思ったようにはいかないことを思い知った夜であった。

#創作大賞2023

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?