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"あなたがやらなければ、世界がそれを失うのよ"

正直このタイトル以上の内容を書ける気がしない。

これは振付師でありモダンダンスの開拓者であったマーサ・グラハム(1894-1991)の言葉である。(引用文献は失念、思い出したら書きます)


自らの意思で何かをしようとする人を奮い立たせるのにこれ以上の言葉はない。なによりもこれからnoteを書いていこうとするソーシャルネット原始人である私に向けて、この1文を思い出した。


私は家業である小さな鉄工所に勤めながら家具やアート製作をしている。
本でこの言葉を得て以来、思いついたものは生み出さなければ罪なのだと自分に言い聞かせて
きた。もちろんその全てが完成したわけでもないし、やりかけのものが大半だし、さらに恐るべきことに「やるべき事」は増える一方。以下では製作物の一部を紹介します。


名作ジグザグチェアを極薄鋼板で再構成する。座り心地は、さもありなんといった感じ。
極細のメッシュで構成する照明器具
オランダメーカーの古いサイドボードをアルミでリデザインする(画像はCG、未着手)



元来が多動的な性分なので、テイストも手法もバラバラ、立体あり絵画ありお面あり。妻からは「また使えないものを…」とヒンシュクを買っているものが多いし、その割に結構な労力と資金を費やしていて、我ながら目も当てられない。


それでも思いつきをカタチにするのは、
楽しいというのもさることながら、

有用性を超えるモノが日常に必要だと確信しているからである。

さらにそれはタイトルの

「あなたがやらなければ、世界がそれを失う」

という言葉に支えられている。

頭の中にあるモノは、自分が生み出さないとそのまま失われてしまう。
これは世界にとっての損失である。
なぜならば、この思いつきは実は自分のモノではなく、世界に属しているからだ。
これはあくまで私の解釈で、マーサ・グラハムがそこまで相手に言っているかはわからない。
しかし、そう思うとなんだってやる気が出てくるし、ある種の責任感も発生する。本当に自分≒世界が求めているのはこれなのか常に考えさせられるので、冷静にもなれる。

今なにかに取り掛かろうとしているけど、ためらっている方は是非この言葉を思い出していただけるといいかもしれない。

追記:
参考文献はイサムノグチに関する本だったはずなのですが…、どうしてもこの一文にたどり着けませんでした。ゆっくり再読して見つけます。

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