夏の終わりに、光る海…牧水ならこの光景を見ながら酒を飲んだことだろう…そしてなぜか沼津上空に「向こう側の首領」あらわる! わし流 芸術の秋2022②「若山牧水記念館」わし流ショボ鉄たび㊵合同
1ヵ月遅れでスタートした今夏の「青春18きっぷ」。だんだん行くところがなくなってきましたが、最後の1日はまえから気になっていた東海道線は沼津にある歌人、若山牧水記念館に行くことに。
どうせなら富士山を見ながら行こうか、とわざわざ遠回りの御殿場線に乗車。天気そのものはよかったのですが、雲が多く、車窓から富士山はほとんど見えませんでした。
岩波駅停車中の車内からは日よけ越しにこのような空が見えました。
沼津は何度も行っているので歩いて行ってもいいのですが、暑いのでエコバスに乗車。こんなかわいらしいバスですが、このときの乗客はおっさんばかり3人でした。
「何度も行っている」といいながらバスは不慣れで、記念館よりけっこう先の沼津港まで行ってしまいました。仕方なく海岸沿いを歩いて戻ります。ふと空を見上げるとなぜか「向こう側の首領」がいました。「最近、井上靖の青春格闘技小説『北の海』を読んだので、その舞台が見たくなってな」と言っていました。沼津は太宰がデビュー作を書いたところだというし、文学の町なんですね。
それ以上その道は行けそうもなかったので千本松方面に上がりました。木陰で涼しく、松ぼっくりの匂いがしました。
ふたたび海沿いの道に出ると、なんと若山牧水記念館の裏でした。そこにはあまりにも美しい、夏の終わりの光る海が輝いていました。牧水ならここに座り込んで酒を飲んだことでしょう。
この右の方のフレーム外には富士山があるはずなのですが、やはりここでも見ることはできませんでした。
裏口から入り込む形になってしまった牧水記念館は、意外とこぢんまりしていました。
有名な「みなかみ紀行」のコースが展示してありましたが、軽井沢の星野温泉とかフルムーンの法師温泉などなど各地の温泉めぐりをしてすぐそばまで行っていながら、なんと水上温泉には行っていないんですね。意外でした。
ここ沼津が気に入って移住した牧水。旧居あとはたぶん、いまは別の建物が建っていて、説明版あるだけなんだろうな…と思っていると、そのとおりでした。
帰りはいつものようにスーパーでカツオのタタキなどの食料品を買い込み、普通列車グリーン席に乗りました。
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