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【エッセイ】小さな息子の「ごめんっ」

書けない。
これは書けないぞ。

なにを?【日記を】

ご存知の方も多いと思うけど、私は毎週日曜日、子どもたちの育児日記を書いている。

時間を作っては少しずつ書いたり、木曜日ごろにまとめて書いたり。でも、今週はどうしても書けなくて。冒頭に戻る。

【書けない。これは書けないぞ】

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子どもたちの可愛いエピソードは今週もたくさんあった。娘ちゃんが「お腹ぽんぽん」を真似してくれた姿も、息子くんが元気に「あいうえお」と発音する姿にも感激した。

だけど、今週はカオスな状況の方が強烈に思い起こされた。引っ越しを来週に控えた我が家を支配する混沌とした雰囲気。

何かを感じ取っているのか、息子くんの食事がなっっかなか進まず、娘ちゃんは睡眠リズムが乱れ、どっちかが寝そうな時にどっちかが起こしてしまうという事件が続いた。

【カオスの極み】と言っても過言ではない育児だった。

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と言っても、水曜日までは仕事部屋に段ボールが収まっていたので、まだマシ。木曜日、リビングにまで段ボールが侵食したところ、事件は起きた。

息子くん、段ボールで遊びたい気持ちが抑えられない。そりゃそうだ。

「やめて」「触らないで」「登らないで!」と、ママもパパも否定系の命令ばかり口をつく。

「じゃあ、この段ボールはあげるから、こっちは触らないでね」と交渉しても、平気で約束を破ってくる。

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さらにさらに、夕食のシーンも難航。

ホワイトシチューを作ったこの日、娘ちゃんがこぼした。それを片付けている間に息子くんも(まだ食べていないのに)こぼす。そして、息子はママの膝の上に乗ってくる。

息子を膝に乗せたまま、娘ちゃんに「あーーん」しようとしたら、今度は私がシチューをこぼす(笑)

とうとう私は息子に「もうママに甘えてこないで!今日はやめて。」と言った。息子は「なんで?」と聞き返す。「イライラしているから。」

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それでも、息子くんは夜寝る直前まで、たっぷり甘えてきてくれた。一緒に布団に入って、私の上に乗ってくる。その時にも「今日はやめて」と言って、息子を下ろした。

すると、息子くんはコロンコロン。壁の方に転がってうつ伏せに。小さい声で

「ゴめんっ」

私は3才の小さい息子に何を言わせているんだろう。
「ごめん」はこっちのセリフだ。

息子にこんな気持ちを抱かせておきながら、可愛いエピソードだけを選んで日記にするなんて、そんなこと出来なかった。

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この後「ごめんね」の気持ちを込めてチュッとしたら、少し顔をあげて息子が「チュッ?」と聞き返してきた。

「そうだよ、ママこそごめんね。生まれてきてくれてありがとう。もう、おやすみ」

その3秒後には息子の寝息が聞こえてきた。

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この1週間、娘も息子も、いつもより手がかかった。何か大きな変化が訪れることを察知しているみたい。

すぐにいっぱいいっぱいになってイライラしがちな私に、息子は呼吸を教えてくれた。「スゥ〜〜〜」「フゥ〜〜〜〜」

ゆっくりとした呼吸。いつの間に覚えたの。私がイライラしがちの時にやっていたからかな。そうだね、ゆっくりした呼吸で、このドタバタを乗り越えよう。


いつもは日記をお送りしているこの枠を使って、エッセイに挑戦してみました。

理想的なママ像ではいられない大変な日々でしたが、息子のお陰で心温まるエピソードが生まれました。というか息子くん、私よりもしっかりしているぞ。

これからも子どもたちの成長を応援し、毎日の喜びを感じていきたいと思います。ぜひ、他の記事やnote更新もチェックしてくださると嬉しいです。

どうぞよしなに。
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