寝ていられるか小春日和。
天気がいい。天気がいいと、気分がいい。なんでもうまくいく気がする。
まず、洗濯物がよく乾く。靴だって何足も洗いたい。明るいから、ものがよく見える。山積みになった家の中のごちゃごちゃがよく見える。片付けたいー。
このひと月あまり、寝たり起きたりしていた。何もかもが山積みだ。家事のあれこれ。仕事のあれこれ。最低限の家事と、自分の世話のみ。仕事に至っては、全く進展していない。
ああ、もう、こうしてはいられない。気持ちはもうガッと起き上がっている。そこら中に散らかった書類や雑誌や衣類なんかをバッサバッサと仕分けして、捨てるもの、しまうものを選り分けている。窓も全開で、曇った窓ガラスをキュッキュと磨いている。洗濯物を片っ端から洗って干して、畳んでアイロンまでかけている。お風呂掃除もサクサクと済ませ、トイレの床も拭き上げた。そうだ、布団も干そう。わーい。
…そう。気持ちは、である。体が動かない。
幽体離脱したみたいなわたしの気持ちはグイグイと前進しているのに、体が寝床にはりついたまま、ビクとも動かない。このギャップよ。この虚しさよ。これが老いというものなのか。
病は気から、らしい。それ、逆もあるよね。せめて気持ちだけは伏せこまないようにしようと思う。
ああいい天気。
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