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人生って短いのね

わたしは今日素敵な22歳のダンサーに出会った。力強くて、自分の踊りを見事に表現する子だった。

そんな彼女の魅力に一目惚れをし、わたしはつい声を掛けてしまった。「貴方のダンス、すごく格好良かった」と。感動の興奮が抑えられず、前のめりになりながら。

彼女はそんなわたしに対して「小学生から始めているので、かれこれ10年以上踊ってます」と穏やかな表情で教えてくれた。でも、そんなにやってないらしい。

きっと彼女のいうそんなにやってないは、毎日密には練習していないとのことなのだろう。週数回のペースで10年以上やってきたようなニュアンスで、ものを語ってくれた。

たまにこんな言葉を聞く。1日30分でも毎日コツコツ頑張ったら、1年後、5年後、10年後、気付いたら遠くのところに立っているものだと。夢中で取り組んでいるときは全く気付かないが、ふと息ついて後ろを向いたとき、あれ?こんなにも進んでた?ってびっくりするくらい進んでいて、見える世界が変わっていると。

わたしは今、ダンスを始めて1年半くらいで、仕事終わりの週2で通っている。最近やっと先生の振りがスムーズに頭に入るようになり、ついていけるようになった。ただ、動きが小さかったり、振りは同じだが角度等の問題で格好悪くみえたりと、課題ばかりの現状だ。

今日出会った彼女みたいに踊れるようになりたいと強く思っているのだが、彼女の経験年数で考えると、私はあと8年半頑張らなければならない。

ダンスをすることに関しては、自分でもびっくりするくらい苦ではなくて、どんなに疲れていてもスタジオに向かうくらい楽しんでいるので続けることは可能だと思う。

でもふと考えると、わたしはいま27歳で、8年もやると35歳。結構良い歳だなあと我ながら思ってしまった。

ちょっぴり話が逸れるが、ここ最近、こういう人生を送っていきたいというライフプランが少しずつ見えてきているのだが、むかし思っていた《家庭をもちたい》という夢を非現実的に感じている。というのも自分のやりたいことを軸に考えると、妊娠⇒出産⇒子育てを人生に入れ込むのが難しいのだ。

むかしは本当に人生長いなあ、80歳まで生きるとしてもあと60年以上あるのか〜だなんて思ってたけど、きちんと物事を整理して考えると、成し遂げたいことだらけで本当に無駄なことしてる暇なんてない。

周りの人たちに比べて、今までの人生をマイペースに歩んできたツケが回ってきたのは事実だが、過去は変えられないし、そんな自分の生き方も何やかんや今では愛しているので、これから地道にやっていくしかない。

わたしは集団の中で秀でてる存在としているよりも、自分より出来る人の中で、もがきながら這いつくばって成長する方が好きなので、素晴らしいダンスをする彼女の存在に出会えたのが本当に嬉しかった。基礎クラスなので、ずっと似たようなレベルの人たちと踊っていたのだが、私が求めていた刺激はこれだったと、彼女のパワフルで表現力高い踊りを見て久しぶりに思い出した。

ダンスは私にとって、老いても続けるだろうなと思っているくらい楽しくて、いちばん時間を忘れて夢中になれる趣味である。出来なくてもやりたいと思えるくらい、大好きなもの。

わたしの人生が何歳まで続くかは分からないが、《私のダンス》が表現できるようになるまで成長したいと思うし、人生は思ったより短いから、これから仕事が忙しくなったり、家庭を持ったりしても、辞めることなくずっと踊り続けたい。

楽しい、やりたいで駆け抜ける人生が、きっと1番幸せだと思うから。

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