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商業出版する方法#14〜読者は何の本を買うか以上に「誰の本を買うか」を重要視する


ある時「本を出せば売れる時代は終わっている」とか「ブログ(SNS)を活用した著者のメディアをきちんと育てよう」といったことを発信したところツィッター経由でちょっと面白いコメントがつきました。

それが、

「本は一般的に出版社さんが売り込むものだと思っていました!」

ほほおー。
これはですね、、、
厳密にいうと、実は違います。
出版社は本を本屋さんに「売り込みません」。

「この本を置いていただくと、売れますよ」
「この本は売れ筋なので、置いてもらえるとお店にとっていいですよ」


といった感じで「提案するだけ」といったほうが正しいでしょう。


提案するだけであって、仕入れを決めるのは本屋さん。
出版社にとって本屋さんは「お客様」です。
だから「おいてください!」「よろしくお願いします!!」みたいな売り込みセールスはいっさいしません。


で、ですね。
実際提案して本屋さんも「あ、よさそうですね」っていってくれて、入荷して店頭においてもらうとするじゃないですか?


でも1週間たって売れ行きかんばしくなかったら・・・


即返品!!


店頭から本が消えて無くなります。


本は委託販売方式なので、売れなければ出版社に「返品」ができるとても特殊な商品形態です。

これは再販制度というルールと関係してきますが…。
家電や消費財なんかと売り方がぜんぜん違うのです。


よって、いざ書店員がよりそって「あ、ちょっとおいて販売してみますよ」っていってもらっても、売れ数が少なければ・・・速攻書店から消えます。
残酷ですけど、これが真実。

だからこそ、店頭においたときにAmazonなどで商品がでた段階で「買ってもらえる状態」にしないといけない。

それって・・・ポップという販促物をつけたり、それこそ著者の書店ご挨拶まわりなどもあるとおもいますが、、、
これも今の時代そこまで効きません。


やっぱり効果的なのは、ブログやSNSでファンを獲得し、しっかり購入を確実にしてもらえる人たちを増やしていただくこと
(もちろんそれだけではなく、類書の売れ行きなども大いに関係してきますが…)
ただ、よく聞くとおもいますが…

******

何の本を買うかではなく

誰の本を買うか。

******

なんですよ…。


本って、そもそも「ファン商売」の基本商品。
だから、確実にファンを増やしておくことがもう本当に必須な時代なのですよね。
芸能人や著名人が、なぜ本を、ああもやすやすと出せると思いますか?
ファンがいるからです。
だから、基本的に出す本は「ファン向け」といってもいいくらいなんです。
ビジネス書や実用本もいっしょなところあります。
「◯◯さんの本だから」買う、ってところはあるのです。

ゆえに、ビジネスの段階でファンを獲得することはとても重要です。
そして、その数を増やしておくことも大切です。
いまの時代、みんなスマホばかり・・・みていますよ。
ブログやSNSを眺めています。
そして本だけではなく、ほぼすべてSNSで情報を仕入れて購買します。


だからこそ、著者を目指す方もそうだし、起業家・経営者として飛躍したいと思うかたもSNSを味方にせずして圧倒的な実績やファンをつくることはなかなか難しいと思います。

また出版社の方も、「企画」以上に「誰と組むか」を重視します。
企画がいいから、では出版化も難しくなっています。
その「著者」、いわば著者のステイタスも重要視します。
売れる本を出したいので、著者が「どんな人か」はかなりフォーカスしますので、編集者が進んで「一緒に本にしたい!」と選ばれるビジネスパーソンになっておくかどうかも大事だと考えますね。


※トップ画像のベストセラー本も、長谷部だから買うのです。知らない経営者の本だとなかなか購入しないと思いませんか…?

 

何か参考になれば幸いです。

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