小さなかけらを集めて〜書くことの先にあるもの〜
私は書くことが好きだ。
書くことで、少しずつ自分が見えてくるような気がする。
輪郭のはっきりしない曖昧とした頭の中を、書いて言葉にすることで、はっきりさせていく。
そうすることで、色とりどりの美しい欠片を集めていくように、目に見える世界が鮮やかになる。
書くことで、自分の好きを知ることが出来る。
「好きなもの」は分かっていても、どこが好きなのか、なぜ好きなのかは考えてみないと分からない。
書くことで、それがわかってくる。すると、「好きなもの」たちに共通点を見つけることができたりする。
それが、私の軸や価値観になる。
私は熱しやすく冷めやすい性格で、同じものをずっと好きというよりは、好きなものがどんどんと変わり、そして増えていく性格である。
いつも自分の視点を持って、自分の軸でものごとを見ているかというとそうではなく、様々な人の意見に流され、影響されて生きている。
自分の軸がある、なんて言える人からは程遠い。
軸がブレない、芯のある人になりたいといつも思うけれど、私の中には、曖昧なことがありすぎる。
自分の過去のこと、これからの将来のこと。
言葉にならず、私の頭の中に浮かんでいるもの。このnoteだってそうだ。書き終えるまで、私の中に明確な答えはない。
それを見つけるために、書いて記録を集めていく。言葉という形にすることで、輪郭がはっきりする。
言葉にすることで、私を創る大切な欠片になる。
欠片が集まって集まったその先に、「本当の私」に出会えるような気がしている。
ノートを開けば、そこには私だけの世界が広がっている。まだ未熟で、未完成だけど、それでも優しく、あたたかく包み込んでくれる世界。
自分の「好き」や「いいな」と思ったことを集めたノートは、見るだけで心が満たされる。他の誰でもない、私だけの世界。それは、まるで目の前にご馳走が並んでいるように、ぬくぬくした布団の中のように、あたたかくて優しい。
いつか自分の軸を見つけられることを信じて、自分の気づきや思い、好きだと思ったことを書き留めて集めていく時間が、今は何よりも楽しい。
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