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観劇日記

 『少女都市からの呼び声』という舞台を観劇した。

 私がチケットを取ったのは関ジャニ∞の安田章大くんが主演だったからなんだけど、観劇前にこの作品のことをネタバレを踏まない程度に調べていると

“アングラ演劇の四天王 唐十郎作品”

“唐十郎さんの台本は、読んでもさっぱり意味が分からないのに、舞台に立って相手を前にするとセリフが感情を伴って理解できる”

などの情報を得て、舞台が俄然楽しみになった。

 これは私個人の感想ではあるのだけれど、飽き性な私がジャニーズを長く好きでいられる理由はこういう要因が大きいと思う。

 圧倒的集客力。

 圧倒的経済力。

 これは舞台に限ったことではないのだけれど、まだ触れたことのない世界を、推しというフックで知る機会を与えてもらえるのだ。

 劇作家のつかこうへい作品を好きになったのも、松尾スズキの作品を初めて見たのも、ウォーリー木下の演出をこれでもかと浴びたのもジャニーズがきっかけだった。

 好みに限らず、様々なジャンルの作品に触れさせてもらえるありがたさ。ジャニーズを好きにならなければ、こんなに幅広いエンタメを知ることはなかったと断言できる。

 

 さて。『少女都市からの呼び声』
 あらすじやみどころなど興味がある方は公式サイトからどうぞ。

 

 私は予備知識なくいったら、前半は本当についていけず少し焦ってしまい。
 後半になってようやく「モヤモヤとしていたものがぼんやりと形になってきたかも……」と思ったところで、舞台が終演した。

  演出がとにかく綺麗で格好よく、見れば見るほど気づきがある舞台だと感じたので、これは好きになったら沼のやつ……と思うなどしました。噛めば噛むほどとんでもない味がしてくる作品だな、と。

 フランケ醜態博士役の三宅弘城さんが思っていた以上に存在感があって、強烈だった。そういうタイプの役者さんだと思っていなかったのでびっくりした。生で見て初めてわかることってたくさんある。

 養老先生という役の医学者が出てきて、最近本を読んでいたので養老孟司先生に思いを馳せていたのですが、後からパンフレットを見たら、『唐十郎さんが台本の改訂するときに養老孟司先生の研究室によく出入りしていた』と書かれていて、少しだけ脳がキラキラした感覚になったり。

 知識が繋がっていく快感って存在するよね。

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ダチョウくらぶ ひご
「じめじめした ようき だなあ」
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